リトミック、何歳まで続けるべき?リトミックを習った時、その後効果も詳しく解説。

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リトミックは乳幼児から通える習い事として、人気が高いですよね!乳幼児から習い始め、一体何歳になったら辞めるの?何歳くらいがリトミックの最適年齢なの?など小さな疑問が湧いているお母さんもいるかもしれません。今回は、リトミックは何歳まで習うの?という事と、リトミックを習った場合、その後にどんな効果があるかを4つにまとめて解説したいと思います。

平田先生

現役リトミック講師の私が解説します!

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リトミックとは?

リトミックとは音楽教育法の1つです。その意味をお話しします。

学生のために作られた音楽教育法

今から100年以上前、スイスの音楽教育家・作曲家、「エミール・ジャック=ダルクローズ」によって創案された音楽教育法です。当時、音楽学生の育成を目的としてリトミックが作られました。日本では既に明治時代に紹介され、山田耕筰も、ドイツ留学時にダルクローズのアトリエを訪れて、大きな刺激を受けたようです。その後、日本において、リトミックは音楽教育だけでなく、舞踏(ダンス)、演劇、幼児教育、障害児教育などでも、応用・指導されています。トットちゃんで注目を浴びた「トモエ学園」の創始者。小林宗作先生のダルクローズリトミックを取り入れていました。今ではリトミックは世界各国に紹介され、教育や音楽療法の分野で普及しいます。

年齢の問題ではない課題

結論から言いますと、リトミックに年齢制限はありません。むしろもは音楽学生にために作られた音楽教育方法ですから、それは子供向きでも、幼稚な遊びでもありません「年齢に応じた音楽教育」ができる万能な方法とも言えれるでしょう。

有効的な時期はある

リトミックに年齢制限はありません。しかし、聴覚の発達、社会性が育まれる時期、大きく様々なことを吸収する時期でもある幼児期はリトミックはとても良い教育であると言えます。

「リトミック」は一生やってほしい音楽教育法

私は、リトミックは音楽があるかぎり続けてほしいと思っています。なぜなら音楽表現は体の内側から自発的なエネルギーであり、それを感じることは良い音楽を作ることに有効だからです。音楽を聴いて、エネルギーを体で表すリトミックを行うことは、音楽を知る最適な方法だと思っています。

リトミックはいつまで続ければ良いか?この問いに私は「リトミックはずっと続けてください!」と答えるでしょう。しかし、子供の成長ともに適切な習い事や時間の過ごし方もあると思います。

リトミックが幼児教育と思われがちな理由

私が考える、リトミックに年齢制限があると思われがちな理由をあげてみます。

模倣の動きが、成長につれ恥ずかしくなる

リトミックは模倣活動も多く、なりきって表現する場面が多いです。これが幼稚くお遊戯的に思われがちなのではないでしょうか。しかし、音楽を聴いて悲しくなったり、幸せな気分になったり、思わずリズムを刻みたいような楽しい衝動に駆られたりすることはありますよね。その感情を体で表現するのです。しかし年齢ともに「恥ずかしい」という気持ちが目覚めるのも確かです。これがリトミック年齢制限の理由ではないでしょうか。

指先の器用さが発達すると楽器演奏をしたくなる

年齢が進むと、身体機能も発達し細かい楽器の演奏ができるようになります。ともなれば憧れている楽器、やってみたい楽器に移行していくのも仕方がありません。

頭で理解が先行してしまう

成長するに従い、言ったことを頭で理解することが簡単になります。また経験から、その場合の気持ちを思い起こしたり、見たこと、聴いたことを自分なりに理解できるようになります。しかし、これは同時に「動かなくなる」ことを意味しています。リトミックでは音楽エネルギーを身体の筋肉の動きで感じることが重要であり、またそう感じることが音楽を深く知ることでもあると言っています。頭での理解力が上がっても、今一度体で感じることも時には重要と思っています。

リトミックを幼児期の教育と思いがちな理由をいくつかあげてみました。これらの理由からか、リトミックは3歳、4歳で卒業なんてことが多いようです。ぜひリトミックの重要性を感じ、生涯、何かのタイミングではリトミックを取りいれてほしいと願っています。

リトミックを習った時、後のすごい効果

リトミックを習ったのち、驚くべき効果を実感しています。そのいくつかの例をご紹介します。

音楽が自発的である

リトミックは音楽を聴き、それを自発的に体で表現しようとするお稽古です。リトミックを習ったのちも、音楽を聴きそれを自発的に表現する習慣がついています。これは、特にお子さんの教育に大切なことだと思っています。自発的に何かに取り組む、自ら知りたい、できるようになりたいという強い気持ちを育んでいるのだと思っています。

理解が真から深いものである

幼児期、乳幼児期から絶え間なく行なっていたリトミックレッスンで、音楽への理解が無意識レベルで発達していて、その後の音楽活動の飲み込みが早いです。これは長年現場で指導していると良くわかります。音楽のニュアンス部分はなかなか口で説明が難しく、また子供にとっても、わかりにくいものです。この理解が格段に良くなります。

音楽の捉え方が立体的になる

音楽を体の動きから捉えたリトミックをやっていた子供は、音楽を楽譜の平面ではなく、動きから想像します。また、リトミックで音楽、リズムのパターンを経験していることから、音楽が豊かになります。

ビート感、拍感、リズム感が格段に良くなる

リトミックでは様々なビート、拍、リズムを経験します。ビート感、拍感は音楽にとても大切で、これを幼い頃からお稽古しているお子さんは有利になります。どうしても大きくなってから身につきにくかったりするお子さんは、小さい頃からリトミックをすることでかなり有効になります。

毎日音楽指導していると、リトミックの効果を目の当たりにすることが多くあります。幼児期に習っていたリトミック。音楽の基礎を作るのだなと痛感しました。

何のためにリトミックをするのかを考える

リトミックは音楽に多くのメリットがあります。リトミックをしてお子様の何を伸ばしてあげたいかを考えてみましょう。

本当のリトミックの意味を知る

リトミックは音楽教育法です。それは自発的に音楽を捉えること、音楽のエネルギーを感じること。幼児期にこのような体験をすることは、自ら考え、行動する大切さを教えてくれているのではないでしょうか。

10年後、20年後を考える教育法

今行っているリトミックは明日の成果を出すものではなく、人間の基礎や、学びの楽しさを蓄積する時間と考えています。幼児期にはリミットがあります。もしその時間で人生の基礎ができるのなら、それは大切に育てなければなりません。教育は10年、20年先を見て行うものだと思っています。

音楽の素地を楽しく育む

リトミックを幼児期からすることで、格段に音楽の素地が出来上がります。それは細かなニュアンスを感じ取ることから、聴覚の能力の発達まで多岐にわたります。幼児期に備わった能力は消えることはなく、一生の役に立ちます。

リトミックは素晴らしい教育法の1つだと思っています。ぜひお子様にお稽古させたことを誇りに思い、お子様の将来を楽しみにしたいものです。

リトミック、何歳まで続けるの?その後の効果とは?のまとめ

リトミックは何歳まで続けるの?という疑問について、またリトミックの後の効果を詳しくお話ししてきました。簡単にまとめてみます。

リトミックは何歳までやるもの?

リトミックに年齢制限はありません。むしろリトミックは音楽学生(大人)のために作られた音楽教育法です。リトミックは段階、年齢で様々な活動が可能です。しかし、幼稚なもの、大きくなったら「卒業」という考えは、なりきる動きが恥ずかしい、成長と共に、楽器演奏ができる(理解)できるようになった、などの理由があると考えます。

リトミックを習うと得られる効果

リトミックは自発的な活動の誘発の繰り返しです。これは子供の成長に大切なことで、教育の基本でもあると思います。幼児期にリトミックをすることで、子供自身が強く自分の意思や内面を表現できるようになると考えています。

何のためにリトミックをするのか

幼児期に行ったリトミックは、明日の成果を求めるものではありません。むしろ10年20年先を見た教育法でもあります。しかし、それは大きな役目があり子供の生涯においてかけがえのない体験になるのです。

リトミックはいつまで習いえば良いかのお話しをすると共に、リトミックの効果を詳しくお話ししてきました。時期はきたから「辞める」のではなく、お子さんの成長に必要な教育を適切に与えることが大人の役目だと思います。

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この記事を監修した専門家

平田みどりのアバター 平田みどり 絶対音感が身に付くピアノレッスン講師

ピアノ・リトミック教室HappyMusicのオーナー講師。4歳からピアノを始め、現役奏者の頃は年に100回近くのピアノ演奏、楽器店のミニコンサートへの出演などを行っておりました。
現在は千葉県柏市・我孫子市にあるHappy musicのオーナー講師として、リトミック、ピアノ講師として活動中。
幼稚園教諭免許・保育士免許・日本ジャックダルクローズ協会会員・リトミック認定講師資格・ベビーリズムマッサージ資格・ヤマハ指導グレード資格取得。

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