子供にピアノを習わせるべき?メリット・デメリットを徹底解説

「子供にピアノを習わせるのって、本当にいいの?」
習い事の定番として人気のピアノですが、実際にどんな影響があるのか気になる方も多いでしょう。音楽の才能を伸ばせるのか、それとも練習が負担になるのか?ピアノを習うことのメリット・デメリットを整理し、親としてどう考えるべきかを解説します。

現役ピアノ講師の私が詳しく解説します。
ピアノが子供の成長に与えるメリット
ピアノを習うことで、単に「楽器が弾けるようになる」だけでなく、子供の発達や能力にさまざまな良い影響を与えます。ここでは、そのメリットを4つ詳しく解説します。
脳の発達を促し、IQや記憶力が向上する
ピアノを演奏するには、右手と左手を別々に動かしながら楽譜を読み、さらに音を聞き分けるなど、多くの脳の領域を同時に使う必要があります。この複雑な作業を繰り返すことで脳が活性化し、特に記憶力や問題解決能力が向上することが研究でも示されています。カナダの研究によると、ピアノを習った子供はそうでない子供に比べてIQが高くなる傾向があることがわかっており、論理的思考やワーキングメモリ(短期記憶)が強化されると言われています。また、ピアノを弾くときは指先を細かくコントロールしながら、楽譜の指示に従って音を調整するため、マルチタスク能力も鍛えられます。こうした能力は、勉強や日常生活のあらゆる場面で役立ち、特に数学や読解力の向上にもつながるとされています。
集中力・忍耐力が鍛えられる
ピアノの上達には、毎日の積み重ねが欠かせません。一度に劇的な成長が見えるわけではなく、少しずつ練習を続けることで難しい曲が弾けるようになるというプロセスを経験することで、自然と集中力や忍耐力が養われます。特に、楽譜を目で追いながら指を動かし、リズムを意識して演奏することで、「今やるべきこと」に集中する習慣が身につきます。また、最初は弾けなかった曲が練習を重ねることで少しずつ完成していく過程は、子供に「努力すれば結果がついてくる」という成功体験を与えます。これによって自己肯定感が高まり、「やればできる」という前向きな思考が育まれます。さらに、発表会やコンクールなどの目標に向けて準備をすることで、継続的に努力する力が身につき、学校の勉強やスポーツなど他の分野にも良い影響を与えることが期待されます。
感受性や表現力が豊かになる
ピアノは単なる技術の習得ではなく、音楽を通じて自分の感情を表現する手段でもあります。楽譜には強弱やテンポの指示があり、同じ曲でも弾き方によって印象が大きく変わるため、「どのように弾けば気持ちが伝わるか」を考えながら演奏することで、表現力が養われます。音楽には「明るい」「切ない」「力強い」など、さまざまな感情が込められており、それを自分の手で再現することで、感受性が豊かになっていきます。また、他の人の演奏を聴くことで、「この曲は悲しそう」「この演奏は元気が出る」など、音楽を通じて感情を読み取る力が育ち、共感力が高まります。さらに、クラシック音楽やジャズ、ポップスなど、さまざまなジャンルに触れることで、芸術に対する興味が広がり、創造性を育むきっかけにもなります。


自己表現とコミュニケーション能力が向上する
ピアノを学ぶことで、自己表現の幅が広がり、同時にコミュニケーション能力も向上します。発表会やコンクールなど、人前で演奏する機会を経験することで、「緊張する場面でも落ち着いてパフォーマンスをする力」が養われ、プレゼンテーション能力や自信につながります。また、ピアノは一人で演奏することもできますが、連弾やアンサンブルなど、他の人と一緒に演奏する機会もあり、その中で「相手の演奏を聴きながら自分の音を調整する」という協調性が育まれます。さらに、言葉では伝えにくい気持ちも音楽を通じて表現できるようになるため、自分の感情をアウトプットする手段の一つとして、自己表現のスキルが高まります。ピアノを続けることで、「音楽を通じて人とつながる楽しさ」を実感できるようになり、コミュニケーションの幅も広がっていきます。
ピアノを習うことで、子供は単に「音楽を学ぶ」だけでなく、脳の発達・集中力・表現力・コミュニケーション能力など、多くのスキルを身につけることができます。ピアノはすぐに結果が出る習い事ではありませんが、続けることで「努力する力」「自分を表現する力」「人と関わる力」など、将来に役立つさまざまな能力が育まれます。子供の習い事としてピアノを検討している場合は、まずは楽しみながら続けられる環境を整え、「音楽を通じて成長できる体験」を大切にしていくことが重要です。
ピアノを習うことのデメリットや注意点
ピアノは子供の成長に多くのメリットをもたらす習い事ですが、すべての子供にとって最適とは限りません。習い始めてから「思っていたのと違った」とならないためにも、デメリットや注意点をしっかり理解しておくことが大切です。ここでは、ピアノを習う際に考慮すべきポイントを4つ詳しく解説します。
練習の継続が難しく、モチベーションを維持するのが大変
ピアノはすぐに上達するものではなく、地道な練習を続けることが求められます。最初のうちは新しいことを覚える楽しさがありますが、徐々に難易度が上がり、「思うように弾けない」「練習が面倒くさい」と感じる子供も多くなります。特に、基礎的な練習(指のトレーニングや音階練習)は地味で退屈に感じることがあり、そこでモチベーションが下がってしまうことも少なくありません。また、学校の宿題や他の習い事が増えると、ピアノの練習時間を確保するのが難しくなり、「ピアノを続けたい気持ちはあるけれど、練習する時間が取れない」というジレンマに陥ることもあります。そのため、親が子供の練習をサポートし、楽しく続けられるような工夫(好きな曲を弾く時間を作る、無理のない練習スケジュールを立てるなど)が必要になります。
経済的な負担が大きい
ピアノを習うには、レッスン料のほかにも、楽器の購入費や発表会の参加費など、さまざまな費用がかかります。一般的な個人レッスンの月謝は5,000円〜15,000円程度ですが、レッスンの頻度や先生のレベルによってはさらに高額になることもあります。また、自宅での練習にはピアノが必要ですが、電子ピアノでも5万円〜20万円、本格的なアップライトピアノやグランドピアノになると数十万円〜100万円以上の費用がかかる場合もあります。さらに、定期的な調律(年に1〜2回、1回1万円〜2万円程度)も必要になるため、長く続けるほど維持費がかかる点も考慮しなければなりません。加えて、発表会やコンクールに参加する場合、参加費・衣装代・交通費などもかかり、習い事の中でも比較的コストが高い部類に入ります。そのため、ピアノを始める前に、どこまで費用をかけられるのかをしっかり検討し、家計に無理のない範囲で続けられるかを考えることが重要です。
子供の性格や適性によっては合わないこともある
ピアノは集中して練習することが求められるため、子供の性格によっては向いていない場合があります。例えば、「じっと座っているのが苦手」「身体を動かす方が好き」「決まったルールに縛られるのが嫌い」というタイプの子供は、ピアノの練習を苦痛に感じやすく、途中で飽きてしまうことも少なくありません。また、楽譜を正確に読むことや細かい指の動きをコントロールすることが求められるため、細かい作業が苦手な子供にとってはストレスになりやすいです。親の期待が大きすぎると、子供にとってプレッシャーになり、「やらされている」という感覚になってしまうこともあります。ピアノは長期間の練習が必要な習い事なので、子供自身が楽しめるかどうかが非常に重要です。無理に続けさせるのではなく、子供の適性を見極めながら、興味が薄れてきた場合は他の習い事を検討するのも一つの選択肢です。
発表会やコンクールのプレッシャーがストレスになることもある
ピアノを習っていると、発表会やコンクールへの参加を勧められることが多くあります。これらのイベントは、子供にとって大きな成長の機会になりますが、一方で「人前で演奏するプレッシャー」がストレスになってしまうこともあります。特に、完璧主義の子供や緊張しやすい性格の子供は、「間違えたらどうしよう」「うまく弾けなかったら恥ずかしい」と強い不安を感じることがあります。また、コンクールの場合は順位がつくため、結果に対して過度に落ち込んでしまうケースもあります。もちろん、発表会やコンクールは貴重な経験になりますが、「絶対に成功しなければならない」と思い込みすぎると、ピアノを弾く楽しさが失われてしまうこともあります。そのため、親は「結果よりも経験を大切にすること」「失敗しても大丈夫だという安心感を与えること」を意識し、子供がプレッシャーを感じすぎないようサポートすることが大切です。


ピアノを習うかどうかを決める際は、これらのデメリットも考慮しながら、子供の興味や適性に合っているかを慎重に判断することが大切です。もし迷っている場合は、まずは短期間の体験レッスンや、お試しで電子ピアノを用意するなど、気軽に始めてみるのも良い方法です。ピアノが子供にとって楽しく、成長につながる経験となるよう、無理のない形で続けていくことを意識しましょう。
どんな子供にピアノが向いているのか?
ピアノは多くの子供にとって魅力的な習い事ですが、すべての子供に向いているわけではありません。楽しく続けられるかどうかは、子供の性格や興味、得意なことに大きく左右されます。ここでは、ピアノに向いている子供の特徴を4つ詳しく解説します。
音楽が好きで、リズム感や音への興味がある子供
ピアノに向いている子供の最も基本的な特徴は、音楽が好きであることです。日常生活の中で歌を口ずさんだり、テレビやラジオの音楽に自然と反応したりする子供は、音楽に対する感受性が高く、ピアノの演奏を楽しめる可能性が高いです。また、リズム感が良かったり、耳で聞いたメロディーをすぐに覚えたりする子供は、ピアノの上達が早い傾向があります。音楽を聞いて自然に体を動かす子供や、歌や楽器に興味を示す子供は、ピアノを習うことで才能を伸ばせるかもしれません。逆に、音楽にほとんど関心がない場合、無理にピアノを習わせると苦痛になってしまうこともあるため、まずは子供が音楽に対してどの程度の興味を持っているかを観察することが大切です。
集中力があり、コツコツ取り組むことができる子供
ピアノの上達には、継続的な練習が欠かせません。そのため、ある程度の集中力があり、一つのことにコツコツ取り組める子供は、ピアノに向いていると言えます。例えば、パズルやブロック遊びにじっくり取り組むのが好きな子供や、絵を描いたり、本を読んだりするのが好きな子供は、ピアノの練習にも根気よく取り組める可能性があります。もちろん、最初から長時間集中できる必要はありませんが、「少しずつでも毎日続けることができるかどうか」は、ピアノを習う上で重要なポイントです。一方で、じっと座っているのが苦手で、すぐに飽きてしまうタイプの子供は、ピアノよりもダンスやスポーツなど、体を動かす習い事の方が向いている可能性があります。
指先を使う細かい作業が好きな子供
ピアノは、10本の指を独立して動かしながら演奏するため、指先を細かく動かす作業が得意な子供に向いています。例えば、折り紙や工作が好きだったり、ブロックや積み木を細かく組み立てるのが得意な子供は、ピアノの鍵盤を押さえる動作にも適応しやすいです。また、手先の器用さは後天的に発達する部分もあるため、最初はぎこちなくても、ピアノを続けることで指の動きがスムーズになっていくこともあります。ただし、極端に手先の細かい動作が苦手な場合、指を動かすこと自体がストレスになることもあるため、最初のうちは簡単な曲から始めて、無理なく慣れていくことが大切です。
自分の気持ちを表現するのが好き
ピアノは「音楽を通じた自己表現」の手段でもあります。そのため、感情を音で表すのが好きな子供や、「こんな風に弾いたら楽しい」「この曲は優しく弾きたい」といった工夫をするのが好きな子供は、ピアノを通じて自分の世界を広げることができます。また、言葉で気持ちを伝えるのが苦手な子供にとっても、ピアノは有効な自己表現の方法になります。例えば、人前で話すのが苦手な子供でも、音楽を通じて自分の感情を表現することができるようになり、自己肯定感が高まることがあります。一方で、表現すること自体にあまり興味がなく、ただ正確に弾くだけで満足してしまう場合、演奏の楽しさを感じにくくなることもあるため、ピアノを習う目的を明確にすることが大切です。


ピアノは「習わせれば誰でもできるようになる」習い事ではなく、子供の性格や適性によって向き不向きがあります。興味がある場合は、まずは体験レッスンに参加したり、家で簡単に鍵盤に触れたりする機会を作り、子供が楽しめるかどうかを確かめることが大切です。ピアノが向いている子供であれば、自然と鍵盤に興味を示し、音を出すこと自体を楽しむ傾向があります。無理に続けさせるのではなく、子供自身の「やりたい」という気持ちを尊重しながら、楽しく学べる環境を整えていきましょう。
ピアノを始めるなら、どうすればいい?
ピアノを始めたいと思っても、「どのように始めればいいのか?」と悩む方は多いでしょう。いきなりピアノを購入するのか、教室を探すのか、独学で始めるのか……選択肢が多いため、スムーズにスタートできるように計画を立てることが大切です。ここでは、ピアノを始めるために押さえておくべき4つのステップを詳しく解説します。
まずは体験レッスンに参加し、子供の反応を確かめる
ピアノを始める前に、まずはピアノ教室の体験レッスンに参加し、子供が興味を持つかどうかを確認するのが重要です。ピアノは長期的に続ける習い事なので、「親が習わせたい」ではなく、「子供が楽しめるかどうか」が大きなポイントになります。体験レッスンでは、実際に先生と触れ合いながら、どのような指導方法なのか、子供が楽しそうにしているか、緊張しすぎていないかをチェックしましょう。ピアノ教室によって指導方針は大きく異なり、「基礎をしっかり学ぶクラシック系」「楽しく弾けることを重視するカジュアル系」「絶対音感を鍛える幼児教育系」などの違いがあります。複数の教室の体験レッスンを受け、子供の性格に合った教室を選ぶことが成功のカギになります。
自宅練習の環境を整える(ピアノを用意する)
ピアノの上達には、自宅での練習環境が欠かせません。教室で週1回レッスンを受けるだけではなかなか上達しないため、最低でも1日10〜20分程度は自宅で練習できる環境を整える必要があります。ピアノを購入する際は、「電子ピアノ」と「アコースティックピアノ(アップライトやグランドピアノ)」のどちらを選ぶかを考える必要があります。
- 電子ピアノ(価格:5万円〜20万円)
初期費用が比較的安く、音量調整やヘッドホン使用が可能なため、マンションやアパートなどでも気軽に設置できます。ただし、本物のピアノと比べるとタッチの感触が異なり、細かいニュアンスの表現が難しい場合があります。 - アップライトピアノ(価格:30万円〜100万円)
本格的にピアノを習うなら、やはりアコースティックピアノが理想的です。タッチの感覚や音の響きが豊かで、演奏技術をしっかり身につけることができます。ただし、調律(年1〜2回、1回1〜2万円)が必要で、マンションなどでは消音装置がないと難しいこともあります。 - グランドピアノ(価格:100万円以上)
プロを目指す場合はグランドピアノが理想ですが、サイズ・価格・メンテナンスの面でハードルが高いため、一般家庭では難しいことが多いです。
最初から高額なピアノを購入するのが不安な場合は、レンタルピアノを利用するのも一つの方法です。最近は、電子ピアノやアップライトピアノを月額レンタルできるサービスもあり、「続けられるか不安」「とりあえず試したい」という場合におすすめです。
無理のないスケジュールを組み、練習習慣を作る
ピアノの上達には「毎日の積み重ね」が欠かせませんが、無理に詰め込むと逆効果になることもあります。特に、学校や他の習い事とのバランスを考えながら、無理のない練習スケジュールを組むことが大切です。
- 最初は1日10分程度から始める
ピアノを始めたばかりの子供にとって、長時間の練習は集中力が続かず、逆に嫌になってしまうことがあります。まずは1日10分程度から始め、慣れてきたら徐々に練習時間を増やすのが理想的です。 - 練習時間を決めて習慣化する
「学校から帰ったらすぐに5分」「お風呂に入る前に10分」など、決まった時間に練習する習慣をつけると、自然とピアノに触れる時間が増えていきます。 - 親の関わり方を工夫する
小さな子供の場合、「練習しなさい!」と強制するとピアノが嫌いになってしまうこともあります。子供が興味を持ちやすいように、「今日はこの曲を聴かせてくれる?」と優しく声をかけたり、一緒にリズムを取ったりして楽しい雰囲気を作ることが大切です。


楽しく続ける工夫をする
ピアノを長く続けるためには、「楽しく弾ける環境を作る」ことが何よりも重要です。基礎練習やクラシック曲ばかりだと飽きてしまうことがあるため、子供が好きな曲を取り入れるのも良い方法です。
- 好きなアニメや映画の曲を弾く
最初からクラシックの練習曲ばかりだと飽きてしまうことがあるため、ディズニーやジブリ、アニメの主題歌など、子供が楽しめる曲を取り入れるとモチベーションが上がりやすくなります。 - 発表会や目標を設定する
発表会や家族の前で演奏する機会を作ることで、目標を持って練習できるようになります。特に小さな子供は「おじいちゃんおばあちゃんに聴かせる」といった身近な目標を設定すると、練習に対するやる気が高まりやすくなります。 - できたことを褒める
練習の成果を親がしっかり褒めることで、子供は「ピアノを弾くことが楽しい」と感じられるようになります。「前よりスムーズに弾けるようになったね!」と具体的に褒めることで、成功体験を積み重ねることができます。
ピアノは「楽しんで続けること」が何より大切です。焦らずに、子供のペースに合わせて無理なく進めていきましょう。
まとめ
ピアノは子供の成長に多くのメリットをもたらす習い事ですが、続けるためには適切な準備とサポートが必要です。特に、「子供が楽しめるか」「無理なく続けられる環境を整えられるか」が、成功のカギになります。
体験レッスンに参加し、子供に合った教室を選ぶ
いきなり始めるのではなく、まずは子供が楽しめるかどうかを確かめることが大切です。先生との相性や指導方法もチェックし、続けやすい環境を選びましょう。
ピアノを用意し、無理のないスケジュールで練習習慣を作る
ピアノの種類を選び、最初は短時間の練習から始めて、自然にピアノに触れる習慣をつけることがポイントです。親のサポートが重要になります。
楽しく続けられる工夫をする
好きな曲を弾いたり、小さな目標を設定したりすることで、モチベーションを維持しやすくなります。ピアノを「やらされるもの」ではなく、「楽しいもの」にすることが長続きの秘訣です。


ピアノは、すぐに結果が出るものではありませんが、続けることで「努力する力」「表現する力」「楽しみながら学ぶ力」を育てることができます。最初は思うように弾けなくても、子供のペースに合わせてサポートし、「ピアノを弾くことが楽しい!」と感じられる環境を作ることが大切です。無理なく楽しく、音楽のある生活を一緒に楽しんでいきましょう。