ピアノを独学で子供に教えるコツとは?家でもできる子供への指導法と、そのポイントを現役講師が徹底解説

ピアノを独学で子供に教えるコツとは?家でもできる子供への指導法と、そのポイントを現役講師が徹底解説した画像

自宅で親御さんがお子さんにピアノを教えたい、ピアノを習わせているが家でも練習に取り組みたいなど、親としてできることはないかとお考えの親御さんも多いと思います。今回は家でもできるピアノ指導と、そのポイントについて詳しく解説していきます。

ピアノって、自宅で親が教えることはできないのかしら?

タップできる目次

子供に親が独学でピアノを教えたい時のポイント5つは?

我が子に親がピアノを教えたいと思った時、どんなことに注意して子供に向き合えば良いかをお話しします。

指針となる教本選び

まずは、進めていく教材、つまり教本(楽譜)を決めましょう。幼児導入用の分かりやい教本はたくさん出ています。進めていくにあたり何か指針になるのもがなければ進みません。導入から教本を取り入れるとようでしょう。決して初めから難易度の高い曲の楽譜を弾く事はしないで下さい。

鍵盤の配置、数字、左右の理解

初めてピアノを教わる子供にとって、全てが初めての経験で何もかもがわかりません。大人が「当たり前」と思い込んでいることは多く、そこを子供の目線で考えてあげましょう。例えば、鍵盤の位置。黒鍵、白鍵が順序よく並んでいること、黒鍵の2つ、3つの塊が続いている事など、ピアノの観察から入りましょう。また、ピアノを弾くためには数字の理解、左右の感覚が必要です。ゲーム感覚で覚えることも楽しいかもしれませんね。

習慣化

自宅でできる最大の利点は、毎日学習できる事です。習い事では週に1度がほとんどですが、親御さんが教えるのであれば毎日その時間をとることができます。また、短時間で楽しく、そして毎日が効果が出やすいと思います。長い時間やれば良いというわけではありません。毎日の積み重ねが大切です。

「指導」ではなく、一緒に楽しみ教えてあげる姿

つい、「ピアノ指導」となると「この曲を弾いてみなさい」のようなノルマ式になってしまいますが、お子さんと一緒にピアノを楽しむ時間として考えましょう。「一緒に弾けたら嬉しいな」といった気持ちで、お子さんがまだ知らないことを教えてあげる気持ちで、楽しむことが大切です。

子供を理解し、よく「知る」こと

小さいお子さんの身体や理解の成長を考えることが大切です。初めてのやることの難しさを思い出し、うまくいかないかといって叱ったりするのは良くありません。子供はすぐに全てを理解できるわけではありません。小さい子どもならなおさらです。少しずつ教えていきましょう。

これらのポイントを心がけることで、子供が楽しみながらピアノを学び、継続して練習できる環境を作ることができます。

まず何から教える?親が子供にピアノを教える順序

子供にピアノを教える際に効果的なステップとポイントをいくつか紹介します。これらの方法を取り入れることで、子供が楽しみながらピアノを学べる環境を作ることができます。

楽しく始める

好きなアニメや映画の曲、ポピュラーソングなどでも簡単な曲にアレンジしてあるものもあります。子供が楽しんで弾ける曲を目標に楽しんで弾くと良いでしょう。また、音楽ゲームやアプリを使ってリズムや音符を学ぶと、楽しみながら基礎を学ぶ事もできます。

基本の指導

最初に正しい姿勢(背筋を伸ばし、肘が鍵盤と平行)と手の形(手首を柔らかく、指を丸める)を教えましょう。指番号(親指から1~5)を教え、指使いを自然にする事も大切です。

基礎の練習

簡単なスケール練習などを取り入れ、指の動きをスムーズにする練習を行うと良いでしょう。教本も出ています。基礎練習は地味ですが運指向上のため取り入れるとようでしょう。また、手拍子やリズムカードを使ってリズムを理解させる。

段階的に進める

最初は右手だけでメロディーを弾く練習をすることも大切です。最初から両手練習は難しく、片手ずつの練習ができるようになったら、ゆっくりと両手で弾く練習に進む事が基本です。

楽しく続けるための工夫

小さな目標を設定し、達成したらご褒美を与えることでモチベーションを維持することができます。また先述した、憧れの曲を弾けるようになる目標を立てることも良いですね。

これらのステップとポイントを実践することで、子供がピアノを楽しみながら学び続けることができます。

親が子どもにピアノを教えるとき教え方のコツは?

親が子供にピアノを教える際のコツを以下にまとめます。これらのコツを取り入れることで、子供が楽しくピアノを学ぶ環境を作ることができます。また親も子供の気持ちを理解できるようになります。

すぐにはできないことを理解する

子供は、すぐに全てを理解できるわけではありません。小さい子どもならなおさらです。焦らず、少しずつ教えていくことが大切です。また、一気に教えることで、子どもはピアノを難しいものと捉えてしまうおそれもあります。一度、難しいものと思ってしまうと、ピアノの練習が億劫になってしまう事もあります。注意していきましょう。

怒りたくなるけど我慢!楽しむことが大切

教えたことを子どもができないと、親御さんもイライラしてしまうかもしれません。さらには、子どもがピアノの練習に集中しないと、怒りたくなってしまう事もあると思います。だからといって、むやみに怒るのは良くありません。親御さんが怒ってばかりいると、子どもはピアノを嫌いになってしまうかもしれません。子どもは否定的な言葉やネガティブな言葉をかけられると、やる気を失ってしまうのです。子どもがピアノを嫌いにならないためにも、ピアノの練習は楽しくできるようにしましょう。

子供にピアノを好きになってもらう

ピアノの練習は楽しく取り組むことが大切です。子どもがピアノを嫌いになると、モチベーションも下がってしまいます。ピアノに対してのやる気を上げるためには、モチベーションが高くなければいけません。嫌々ピアノに向き合っていても、やる気は出ないですよね。子ども自らがピアノに向き合いたくなるほど、楽しいものにする必要があります。

楽しい教材を用意する

わかりやすく楽しい教材はたくさんあります。子供にあった教材を準備し、モチベーションを上げていきましょう。

とにかく楽しくピアノを弾くことが重要です。初めてのことでわからないのに「あれもできてない」「これではダメ」ではやる気が失せてしまいます。ピアノ=音楽は楽しいものでなくてはなりません。

ピアノを独学で教える意味を明確に

なぜ、ピアノを家で教えようと思ったのか、考えてみましょう。

子供にどうなって欲しいか

ピアノを教えたかったのはなぜですか。楽しくピアノが弾けるようになって欲しい、音楽の楽しさを味わってほしい、などの理由があると思います。また、導入くらいの指導ならピアノ教室に行かなくてもできると思っている親御さんもいるとい思います。親御さんが独学で教える場合限界はあります。(例外除く)導入くらいなら楽しく教えられると思っているのなら、ぜひ「楽しく」を最優先しお子さんとピアノを楽しんで下さい。ちなみに将来、ピアニスト、音楽の仕事につくことをお考えでしたら、早期にピアノ教室での指導を受けることをお勧めします。

良好な親子関係を続けるために

先述したように、ピアノを教える中ではイライラや怒りが込み上げてしまう時は必ずあります。しかし、叱るためにピアノを教えているわけではありません。もっとリラックスして、なかなかうまくいかない時は、「そういう日」と捉え、気にせず進みましょう。良好な親子関係と、楽しいピアノを継続するために必要なことです。

ピアノを独学で教えるメリット、デメリット

ここまで、独学でピアノを教える方法やコツをお話ししてきましたが、どう感じましたか。親子だからこそ、うまくいく場合、うまくいかない場合もありことは確かです。ピアノを独学で親御さんが教える場合のメリット、デメリットを簡単にあげてみます。

メリット   

・毎日ピアノを教えることができる

・月謝、送迎がなく負担が少ない

・親子のスキンシップ時間になる

デメリット

・親子だからこその甘えが出てうまくいかない時がある

・日々の暮らしで毎日続ける事が負担になる

・本格的な指導は、独学では厳しい(例外除く)

ピアノを通じてお子さんにどうなって欲しいかで、親御さんが独学で教えるメリットがあります。今一度、お子さんがピアノを習得してどうなって欲しいかを考えてみましょう。

ピアノを独学で子供に教えるコツとは?まとめ

親御さんが独学でお子さんにピアノを教えようとする場合の方法とコツについてお話ししてきました。簡単にまとめてみます。

親が子供に独学でピアノ教える方法

小さな子供が初めてピアノを覚える難しさを理解し、寄り添いながら楽しく教える事が重要です。導入の教材を準備しそれに沿って教えていくと良いでしょう。

教え方のポイント

叱ったりネガティブなことを言わないようにする事が大切です。子供にはピアノは楽しいという気持ちをってもらえるようにしましょう。

目的を明確に

ピアノを習得することによってどうなりたいのかを考えましょう。ピアノ導入期を親子で楽しんで覚えたいのなら、親子でもピアノ学習はとても有意義なものです。

親子で楽しくピアノを習得する方法がわかったと思います。様々な楽しい教材やアプリゲームなどもうまく利用して、楽しく学習できると良いですね。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を監修した専門家

平田みどりのアバター 平田みどり 絶対音感が身に付くピアノレッスン講師

ピアノ・リトミック教室HappyMusicのオーナー講師。4歳からピアノを始め、現役奏者の頃は年に100回近くのピアノ演奏、楽器店のミニコンサートへの出演などを行っておりました。
現在は千葉県柏市・我孫子市にあるHappy musicのオーナー講師として、リトミック、ピアノ講師として活動中。
幼稚園教諭免許・保育士免許・日本ジャックダルクローズ協会会員・リトミック認定講師資格・ベビーリズムマッサージ資格・ヤマハ指導グレード資格取得。

タップできる目次