ピアノ教室、ピアノの先生の選び方。これは当たる!参考にして欲しい選び方5箇条。

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ピアノ教室の選び方は、「ピアノの先生」が90%以上を占めます。それほど、先生選びは大切だということです。では一言で選び方は?と言われたら、「基本は、相性」だと思います。しかし、それだけではよくわかりませんよね。第一、決められた期間で先生を選ばなくてはならないので、指針は必要です。今回は、現役ピアノ講師であり、ピアノを習う子供を持つ母親でもある私が、絶対に参考にして欲しいピアノの先生の選び方5箇条をお話しします。

平田先生

ぜひ参考にして下さい!

タップできる目次

その1  指導者の「演奏力」と「指導力」は必ずしも比例するわけではない。

「演奏力」と「指導力」は必ずしも比例しないという考え方は、多くの音楽教育の現場で指摘されるポイントです。ピアノ指導者において、演奏力と指導力はそれぞれ異なるスキルセットであり、以下のような理由で両者は必ずしも直結しないと言えます。

演奏力とは

演奏力は、ピアニスト自身が高い技術と表現力をもって楽曲を演奏する能力です。これは自分のために高度な技巧や音楽性を発揮するスキルであり、個人の音楽的感覚や経験に基づくものです。

指導力とは

指導力は、他者に音楽を効果的に教える能力です。これは生徒一人ひとりのレベルや個性に合わせて、わかりやすく説明し、適切なフィードバックを与え、モチベーションを高める能力が求められます。

異なるスキルセット

演奏力が高い指導者が必ずしも優れた教育者とは限りません。優れたピアニストであっても、他人に教える際に必要な忍耐力や、複雑な技術を分かりやすく伝えるスキルが欠けている場合があります。一方、卓越した指導者は、自分自身が高度な演奏者でなくとも、生徒が成長するための的確な指導を行うことができます。

コミュニケーション能力

指導力には、音楽的な理論やテクニックを生徒に効果的に伝えるコミュニケーション能力が不可欠です。演奏が上手であっても、教える方法が効果的でなければ、生徒が成長するのは難しいです。

このように、「演奏力」と「指導力」は別々に磨かれるべきものであり、両者が高いレベルで両立している指導者もいますが、必ずしも一方が他方を保証するわけではありません。

 その2 子供のピアノだからと適当に、「とりあえずの先生」を選んではいけない。

子供のピアノ教育において、「とりあえずの先生」を選ぶことは避けるべきです。その理由は、ピアノ教育が単に楽器を弾く技術を学ぶだけではなく、子供の将来にわたる音楽的成長や人格形成に大きな影響を与えるからです。

音楽に対する姿勢や感受性が形成される時期

幼少期は、音楽に対する基本的な感受性や姿勢が形成される大切な時期です。この段階で受ける指導は、子供が音楽を楽しめるかどうか、また、音楽に対して積極的であるかどうかに大きく関わります。適切な指導者を選ぶことで、子供がピアノや音楽に対してポジティブな感情を抱くことができます。

基礎がしっかり身につくことが大事

ピアノ演奏の技術や理論の基礎は、初期の段階でしっかりと学ぶ必要があります。「とりあえずの先生」が基本的な技術や音楽理論をしっかり教えられなければ、後々間違った癖がつき、修正が難しくなることがあります。基礎がしっかりしていれば、将来の発展に繋がりますが、最初の指導が不十分だと、その後の学習が遅れたり、進歩が妨げられる可能性があります。

指導方法やコミュニケーションが重要

先生の指導スタイルやコミュニケーション能力は、子供の学習意欲やモチベーションに直結します。優れた指導者は、子供の性格やペースに合わせて教え、子供が興味を持ち続けられるよう工夫します。反対に、子供に合わない教え方をする先生だと、音楽への関心を失ってしまうことがあります。

信頼関係と長期的な影響

子供の頃の経験は、将来にわたって大きな影響を与えることが多いです。「とりあえずの先生」で適当に選んでしまうと、子供がピアノを楽しく感じられなくなり、早々に辞めてしまったり、音楽そのものへの興味を失ってしまうかもしれません。逆に、適切な指導者との出会いは、音楽が生涯にわたる趣味や楽しみになることにも繋がります。良いピアノ指導者は、子供との信頼関係を築き、楽しく学べる環境を作り上げます。信頼できる先生がいれば、子供は安心して学び、より積極的に練習やレッスンに取り組むことができます。「とりあえずの先生」では、こうした信頼関係が築けないことが多く、レッスンが単なる義務感や苦痛に変わってしまう可能性があります。

「とりあえずの先生」ではなく、子供にとって最適な指導者を選ぶことは、音楽教育だけでなく、子供の全体的な成長にとっても非常に重要です。音楽を楽しみ、成長できる環境を作るために、適切な先生を選びましょう。

その3 月謝の安さだけで選ばない方が良い

「安かろう=悪かろう」という考え方は、物やサービスの質が価格に比例するという見方に基づいています。しかし、ピアノの月謝が安いからといって必ずしも質が低いとは限りません。とはいえ、安い場所を渡り歩くことで、結果的に学習の質に悪影響を及ぼす場合もあります。

指導の質が変わる可能性

質の高いレッスンを提供するには、経験豊富で技術力のある講師が必要です。安価な月謝の場合、講師の経験や資格にばらつきがあることも多く、長期的な視点では効率的に上達できないかもしれません。

一貫した学習が大切

教室や講師を頻繁に変えると、一貫した指導方針が崩れることがあります。特に音楽の習得には、継続的な取り組みと同じ講師によるフィードバックが非常に重要です。学習者の弱点や強みを把握してくれる講師の存在が、上達の速度を大きく左右します。

学習環境の違い

安い教室では設備やピアノの質が十分でない場合があります。特にピアノの状態や音響環境は、演奏技術を正しく学ぶために重要です。良い設備が整った教室は、それに見合った料金がかかることが多いです。

カリキュラムやサポートの質

価格が低い教室では、グループレッスンの人数が多すぎたり、個別サポートが少なかったりすることがあります。特に初心者の場合、細かいサポートやフィードバックが必要ですので、しっかりとした個別指導が受けられる環境を選ぶことが大切です。

月謝の価格はもちろん重要ですが、それ以上に「質の高い指導が受けられるか」「一貫した指導を受けられるか」という点を重視することが、長い目で見て上達への近道となります。料金だけにとらわれず、講師の経歴や教室の雰囲気、設備なども総合的に判断して選ぶのが賢明です。ピアノ教室選びは投資と考えて、少し高くても質の高い指導を受けることで、長期的に見れば良い結果が得られることが多いです。

その4 ウェブサイトに騙されるな。

ピアノ教室を選ぶ際、インターネット上の情報、特にウェブサイトだけで判断するのは危険です。教室のウェブサイトは、その教室の魅力を最大限に引き出すために作られているため、実際のレッスンの質や環境を正確に反映していない場合があります。ここでは、ウェブサイトに惑わされずに、実際に質の高いピアノ教室を選ぶためのポイントをあげます。

過度な成功事例

生徒の成果やコンクールでの実績が大々的に宣伝されている場合、それが一部の生徒だけの話である可能性があります。誰もが同じ成果を得られるとは限りません。

料金や設備に関する誇張

「最新の設備」や「格安の月謝」を強調する教室は、実際には設備が古かったり、指導が不足している場合があります。実際の施設を見てみないと、これらの広告が信頼できるかどうか判断できません。

実際のレッスン見学や体験を重視

ウェブサイト上の情報に惑わされないためには、レッスンの見学や体験レッスンを必ず行うことが大切です。実際に教室の雰囲気や講師の指導スタイルを確認することで、ウェブサイトで感じた印象が本当かどうかを見極めることができます。

ウェブサイトの情報に完全に依存するのは危険です。実際にレッスンを体験し、講師や教室の雰囲気、設備を確認することが、最終的に質の高いピアノ教室を見つける鍵となります。また、第三者の評価や口コミも併用して、総合的に判断しましょう。

その5 全ての感覚を研ぎ澄ませ「違和感」を見極める

良いピアノ教室を選ぶ際には、単に料金や場所、ウェブサイトの見た目だけでなく、自分の「感覚」を研ぎ澄ませることが重要です。音楽は感性や個性に深く関わるものなので、自分に合った教室かどうかを見極めるためには、「違和感」を敏感に感じ取ることがカギです。

教室や設備の状態を観察する

教室は清潔で整然としているか?ピアノや設備はきちんと管理されているか?教室の環境が散らかっていたり、楽器の状態が悪い場合、細部に対する注意が欠けている可能性があります。質の高い学習環境を提供できる教室は、物理的な空間もそれに見合うよう整えられているはずです。

指導の声や音を感じ取る

講師がどのようなトーンで話すか、どれだけ丁寧に説明してくれるかを注意深く聴いてみましょう。優しく的確に指導しているか、無理に押しつけるような態度はないか、わかろやすいかどうかも判断基準となります。また、ピアノの音も重要です。良い状態のピアノは、音に深みがあり、澄んだ響きがします。もし音がくすんでいたり、鍵盤の動きに違和感を感じる場合、その教室の楽器が十分に整備されていない可能性があります。楽器の状態は、教室の質を反映するものです。

楽器や環境に触れて感じる

ピアノも重要です。良い状態のピアノは、音に深みがあり、澄んだ響きがします。もし音がくすんでいたり、鍵盤の動きに違和感を感じる場合、その教室の楽器が十分に整備されていない可能性があります。楽器の状態は、教室の質を反映するものです。また、教室は長時間滞在する場所ですので、清潔であることが重要です。きれいな空間は、集中力を高め、快適な学習環境をつくります。

違和感を感じたら要注意

自分の直感を信じることも非常に重要です。体験レッスンや教室訪問の際に「なんとなく合わない」「ここは違うかも」と感じることがあれば、それは無視しない方が良いでしょう。講師との相性も同じで、どんなに講師が優秀でも、相性が合わなければ良い結果は得られません。話し方やフィードバックの仕方が自分にとって心地よいか、疑問や不安をしっかり解消してくれるかどうか確認しましょう。教室全体のエネルギーや空気感も重要です。入った瞬間に落ち着かない、何かしらの違和感がある場合、その感覚は後々響いてくるかもしれません。

ピアノ教室を選ぶ際には、ウェブサイトや表面的な情報に頼るだけでなく、自分の直感を活用して「違和感」を見極めることが大切です。総合的に判断することで、自分に合った最良の教室を見つけることができるでしょう。

まとめ

ピアノの先生の選び方のポイントを5つに分けてお話ししてきました。これはかなり参考になると思います。

ピアノの先生の選び方とは

ピアノの先生を選ぶ際に大切なことはいくつかあります。音楽の学びは長期的な付き合いになり、良い指導者と出会うことが上達への鍵となります。ピアノの先生の選び方は、一言で言うと「信頼」です。その信頼とは、先生への安心感、先生を尊敬できる、先生が大好きなどという気持ちが大きいです。その上で、5つのポイントを簡単にまとめると演奏スキル=指導力ではない、子供だから、どんな先生でも良いわけではない、月謝の安さで選んではいけない、ウェブサイトを鵜呑みにしない、自分の直感を信じ、違和感に気づく、などを念頭に入れて、ピアノの先生を選びましょう。

ピアノを長く続けるために

ピアノは長く続けることで、結果や成長を感じられるものです。ピアノを長く続けるためにはピアノの先生選びが1番大切とも言えるでしょう。つまり、先生に恵まれたら、楽しく成果の出るピアノライフを送ることが言えるといっても過言ではありません。

自分が感じたことを信じる

あれこれポイントを考えても、最後は、自分の直感を信じましょう。自分の直感は結構当たるものです。「なんか、違う」「ひっかかる」ことがあれば、辞めておきましょう。

ピアノは、長く通う習い事です。また、子供たちが「音楽」を好きになるか、そうでないかを大きく左右する大切な習い事の1つです。ピアノの先生との相性は人生のピアノライフに大きく関係するものです。自分にぴったりのピアノの先生が見つかることを願っています。

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この記事を監修した専門家

平田みどりのアバター 平田みどり 絶対音感が身に付くピアノレッスン講師

ピアノ・リトミック教室HappyMusicのオーナー講師。4歳からピアノを始め、現役奏者の頃は年に100回近くのピアノ演奏、楽器店のミニコンサートへの出演などを行っておりました。
現在は千葉県柏市・我孫子市にあるHappy musicのオーナー講師として、リトミック、ピアノ講師として活動中。
幼稚園教諭免許・保育士免許・日本ジャックダルクローズ協会会員・リトミック認定講師資格・ベビーリズムマッサージ資格・ヤマハ指導グレード資格取得。

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