ピアノ教室は先生との相性が1番!失敗しないピアノ教室の選び方
ピアノを弾いてみたい!弾けるようになりたい、または我が子にピアノを習得させたいと思った時、少しでも良い自分に合ったお教室に通いたいものですよね。現役ピアノ講師が、ピアノ教室の役割と、正しい教室選びを徹底解説します。本当の事を知ったらピアノ教室選びに失敗しなくなりますよ。
ピアノ教室の特徴を知る
ピアノ教室を探す時、様々な方法があります。まずは探す際に注目するポイントをお伝えしますね。
「ピアノ」を教えるといっても一緒ではない
ピアノ教室はピアノを習得するための教室ですが、特色は様々です。大きく2つに分けました。
①楽しく習得できる教室(音楽で豊かに、癒し、楽しく習慣化)
②コンクール入賞や音大受験、ピアニストにする目的(音楽で成果を出すことが目的)
①はハードルが低い感じがして親近感が湧く感じがします。②は本気度が高い感じがし、目標がはっきりしています。実はこの2つを混同している考え方のニーズと、講師がいる気がします。後ほど説明しますね。
ピアノ教室の探し方
今の時代インターネットなど検索では多くのピアノ教室の情報が出てきます。また看板やチラシを見て興味をもったり、お友達のおすすめ紹介で知ったなど、様々な方法で探す事ができます。
大手音楽教室と個人教室の大きな違い
全国展開をしていてテレビコマーシャルや街でも目立つ看板で見つけやすい大手音楽教室。講師は雇われ講師ですので担当講師が変わることがあります。
個人教室は地域密着で、知られていない教室も多いです。今では個人ピアノ教室もH Pを作ったりチラシを撒いたり、様々な周知活動をしていますので気になった教室、通いたい地域名、理想の条件などをインターネットで検索してみて下さい。もちろん個人教室ではほぼ担当の講師が変わることはありません。
体験レッスンを利用する
大手音楽教室はもちろん、個人教室もたいていは体験レッスンを行なっています。料金がかかる場合もあるようで、1回¥500から¥1,500位の料金がかかる場合もあります。無料で行なっている教室も多いです。
リサーチをし、調べることが大切ですね。しかしリサーチし過ぎでまとまらなくなることも。気になったら体験レッスンを申し込みましょう。
自分がピアノ教室に求めている事を細かく整理する
ご自身が、または親御さんがお子様のピアノレッスンに求めていることを整理してみて下さい。どんな些細な事でもかまいません。
ピアノ習得の他に何を求めているか?
ピアノが弾ければそれでいい、そう言いたくなると思いますが、どんな先生にどんなふうに教えてもらってピアノが弾けるようになるかを想像して下さい。その理想があなたを「ピアノを弾ける」に導くピアノ教室です。
月謝や費用は予算と合うか?
意外と知られていないのが、進度や学年による月謝の値上げ。H Pなどを見ると一見、安く見える月謝でも、どんどん値上がっていったり、その他コンクール費用がかかったりすることがあります。ピアノは長く通う習い事です。長く払える月謝額であるか考えましょう。
長く通うことは可能か?
上述したように、ピアノは特にお子様の場合、5年、10年と通う事になる教室です。教室へ通うときの負担や、手段は大丈夫か考える必要があります。
教室規約は納得いくものか?
体験レッスンに行かれると、教室の説明があると思います。教室の約束(規約)をよく確認し、わからないことは質問しましょう。
もし、全く説明がない、決まっていないなどというのは私からしたら論外です。汗
体験レッスンのポイント
いよいよ体験レッスンを受けることになった場合のポイントをお伝えします。体験レッスンの時間は30分位の事が多く、また何度も受けることは出来ないのでポイントをあらかじめ知っておくことは有効的といえます。
体験レッスン時に見極める3つの重要ポイント
- 円滑に体験レッスンをしているか
→NG例 準備不足が見てわかる
- 講師が話を聞いてくれているかどうか
→NG例 「うちはこうなんで」という態度、講師主体
- 前述したように、教室規約、方針が明確
→NG例 規約が明確でない、方針が決まっていないor方針が幅広い(これ要注意です4-2で詳しく解説しています)
進め方を観察
30分の体験レッスンで、ピアノに触れる→お話を聞く→教室説明(順不同)をできているか観察して下さい。3-1で述べたように体験の方にわかりやすく進めているかは講師の力量にも繋がってきます。
子供の様子を観察する(お子さんのレッスンの場合)
お子さんがピアノに興味をもっているのかを見ましょう。お子さん自身が楽しそうにしているかどうか、知らない場所、会ったばかりの大人に「○○しましょう」と言われても固まってしまうお子さんも多いです。「こんにちは」がやっとのお子さんもいます。教室では何もしなかったのに「楽しかった」というお子さんは意外に多いです。体験レッスン1回で「できた、できない」ではなくて、「やってみたいな」と「気持ちが動いたか」が大切です。もし興味を示さないようでもピアノに向いていないと決めないでください。その子に合ったピアノ教室、タイミングがくることがあります。
講師の声かけを観察する(お子様のレッスンの場合)
講師の話し方、お子さんへの声かけをよく聞いて下さい。「あれ?できないのかな」「なんでわからないの?」など、まだ初めてのお子さんにマイナスな声掛けをする講師は、1発アウトです。また、声掛けとは違いますが、お子さんに合わせた椅子の高さにしない(ピアノ椅子は可変でき、座る方の高さに合わせられます)、お子さんのお名前を聞かない、呼ばない、などはよく観察しないとスルーしてしまいそうですが、こういう場面で細かな講師の配慮がわかります。
体験レッスンのポイントをお話ししました。生々しい場面もあるかと思いますが観察ポイントを踏まえ、体験レッスンに臨んで下さい。
ピアノの先生が考えている本当の事
今までは、お客様の立場でピアノ教室を見て頂きました。続いて、そのお客様を迎える講師はどのような思いで教室運営をしているのか、現役ピアノ講師がお話しします。
講師の立場から言えること
体験レッスンのお話をしましたが、短い体験レッスン時は講師側も生徒様の思い、望み、なりたい未来をくみ取ろうとしています。また、お子さんの場合、お子さんの特徴、性格などもできる限り観察しています。このことによってもし入会になった場合のカリキュラムを組み立てます。つまり体験レッスンは通常のピアノレッスン(演奏を学ぶ)ではないと認識してください。
講師の本音
1-1でお話しした、①、②混同問題。①は楽しい、ゆるいとでも言いましょうか。②の道のりは厳しく、しかし達成感はありますね。この2つを、たくさんの生徒さんに集まって欲しい気持ちから「楽しく、優しく、簡単に、ピアノがあっという間に上達!」「2歳から80歳まで対応!」などと合体させて掲げている教室を目にします。はっきり言います、無理です。というかおかしな話です。ピアノはたくさん練習しないと上達しません。とくに小さなお子さんにはとても難解で時間がかかるものです。指導対応年齢も、各講師には得意な年齢はあるはずです。全て得意とは、なかなかなものです。つまり、多くの生徒さん(ニーズ)に集まって欲しくて、講師も必死です。
ただ、勘違いしないで欲しいのはどちらが正しいのではなく、どちらからピアノを始めても、必ず上達していく未来に導ける講師かどうかです。
隠された言葉の意味
体験レッスン後に、「今、入会を決めて下さると特典があります」や「よくお考えになってお返事を下さい」など講師から声掛けがありますが、前者は言葉の通り、入会をせかしている感じがしますね。また後者は余裕を見せる声かけに思えます。どちらも「ぜひ、うちに入会して欲しい!」と思っているに違いありません。ぜひ、入会の有無に関わらず、はっきりとしたお返事を返してあげて下さいね。
現役講師の赤裸々な思い、こんなことを思っているんだなと覚えておいて下さい。
正しいピアノ教室の選び方のまとめ
ここまで、ピアノ教室選び、体験レッスンのポイント、講師の思いなどを2つの立場からお話ししてきました。最後にまとめたいと思います。
リサーチと、インスピレーションのバランス
ピアノ教室選びは、リサーチをし十分納得のいく教室を選んで欲しいと述べましたが、リサーチのし過ぎでわからなくなってしまっては本末転倒です。
自分を信じ、ピンときた、なんだかわからないけどフィーリングが合った、子供がここがいい!と断言する、など直感のインスピレーションに頼るのも良いと思います。
良いピアノ教室とは
様々なお話しをしてきましたが、ピアノ講師は使命をもってピアノ指導をしている講師がほとんどです。人が良いと感じるのは、自分の思いや望みが叶う時に感じるものです。つまり、お客様の望みを叶えようと共に歩んでくれる教室や講師に出会えることが大切です。良いピアノ教室、悪いピアノ教室と判断するのはお客様(生徒さん)です。どうか、自分に合った良いピアノ教室に出会えることを願っています。
ピアノを始めることで、練習する楽しさ、自分はやれる!という自信、また教室が楽しくて、先生が大好きで通い続けるという習慣化など、ピアノには音楽の域を超える学びがあります。1人でも多くの方が自分にあった教室を見つけ、音楽に触れて豊かな人生を歩いてほしいと願っています。