リトミック指導で大活躍な楽器。指導者必見!ピアノだけじゃない、今すぐ使える楽器を紹介
リトミックでは音楽教育法ですから楽器が必要です。すぐに思いつくのはピアノですね。しかしピアノだけではない、指導者がすぐレッスンに取り込める楽器を紹介します。また、子供たちに好評な楽器やグッズもご紹介します。リトミックをされている先生これから始めようとする方ピアノの先生、保育士さんや幼稚園の先生になど、ぜひ参考にしてみて下さい。
リトミックで使える楽しい楽器を紹介します!
リトミック指導で使える楽器
リトミック指導に使えるピアノ以外の楽器を紹介します。ほんの1部ですのでまだまだ素敵な楽器はありますが、私のお気に入りで、誰でもすぐに取り入れることのできる楽器を紹介します。
ジャンベ
もともとはアフリカの楽器です。マリやギニアのある西アフリカで使われていた楽器なのですが、今では世界中で使われています。木をくり抜いてヤギの革を張って音を出します。スティックは使わず、手で叩く太鼓です。股にはさんだり、肩にかけて音を出すので、移動しながら(歩く)の演奏も可能です。手の形や叩く角度、位置によって音を叩き分けるので、数種類の音が出せます。手で叩いいて音を出すので、ダイナミクスの感情を取り入れやすい楽器だと思います。
カホン
ドラムのような音が出せる楽器です。
見た目は四角いなんの変哲もない箱のように見えますが、叩く場所によって音色が変わります。叩き方でドラムのように聞こえます。木の材質、大きさ、中に張る線によっても音が変化します。実際に叩いてみるとその違いがよくわかります。箱型の後ろ側には丸穴が空いています。空いていないほうが前面になります。箱に座って前面を叩く形になりため、ガニ股で座る姿勢になるので女性は抵抗のある方もいるかも知れません。
声
「え?声が楽器?」と思われた方がいらっしゃるかもしれません。しかし私は、「声」、もれっきとした楽器と思っています。声は、きわめて身体的なものですから、声に自らの感情を乗せることが出来る意味で、自由自在な「楽器」ということができるかもしれません。「歌」はもちろん「オノマトペ」でリズムに抑揚をつけることが可能になります。作り出す声は即興性があり、リトミックには最適です。
いつもはピアノの即興演奏でリトミックをされている先生が多いと思いますが、こういった打楽器で子供たちの輪の中心に入ってリズム即興をするのも楽しいですし、何も楽器がなくても声を巧みに使うことで、想像膨らむリトミックを楽しむことができるのです。
リトミックで子供が使うと楽しめる楽器
よくリトミックで子供に使う定番番楽器を紹介します。1人1人が使う(演奏)できる楽器です。
タンバリン
子供たちには直径が15センチから18センチのものが持ちやすいです。しっかりと革が張られているものが理想です。100均で売っているようなタンバリンは避けた方が良いかもしれません。リトミックで使用するならおもちゃではないこのようなタンバリンがいいです。子供が乱暴に扱ってもちょっとやそっとでは壊れませんが革と使ったげっきですので大切に扱えるよう配慮しましょう。
スズ
スズはそんなに重くもなく、簡単に握って振る楽器ですので小さい子供から使うことができることから、人気の楽器です。「振る」「止める」といった即時反応によく使います。スズはジャラジャラ鳴るのでリズムをクリアに叩くには向いていませんが、皆で合奏を華やかにする場合とても楽しいですね。
オーシャンドラム
オーシャンドラムは、波の音を奏でる擬音楽器で、両面張りのフレームドラムの中に豆や砂、小石、ビーズなどの素材が入っています。傾けると中の素材が転がり、波のような音色を奏でます。また、フレームにあるハンドルを持ちながらゆっくりと揺らすことで和みの音が広がります。子供でも簡単に持って鳴らすことができることと、気持ち良い音を感じることで自然にフレーズ感やダイナミクスを感じることができます。
エッグシェーカー
卵型のシェイカーです。握ってカシャカシャと音を出します。小さな子供でも握って振るだけで音が出るので楽しく親しみ深い楽器です。中に入っている小さな粒の重みが握る手に感じることで、リズムの裏拍が自然に感じられます。
子供が使える楽器のポイントは。持ちやすさ、重さ、鳴らしやすさなどです。手軽で、しかも気持ちよさを感じられる楽器が良いでしょう。
子供が喜ぶ、楽器以外のグッズ
リトミックでは楽器以外でも、様々なグッズで音を感じることをしています。楽器以外で音を感じられる効果的なグッズを紹介します。
スカーフ
「リトミックスカーフ」の名で知られている、シフォンのスカーフです。ふわふわとした素材で、これを横や縦に振ることで、音楽のビートを感じたり、「投げる」「丸める」「伸ばす」「たたむ」「引っ張る」など音楽に合わせ、活動することで音楽を目で見ることができる感覚になります。ふわふわのシフォンを扱うことで、音楽になりきれることができます。とても有効なグッズです。
スティック
木のスティックでも構いませんが、子供には安全のため新聞紙などをまるめて作ったスティックを使用しています。スティックでリズムを叩くことで、運動機能の発達につながります。また打点の後に手に感じる振動は、リズムの裏拍であり自然とリズム感が良くなります。
ゴムホースフープ
これはオリジナルで、手作りしている教具です。ホームセンターなどに売っているゴムホースを直径20センチくらいになるように切り、輪にしてビニールテープで止めます。これを音楽に合わせて床に打ち付けて遊びます。ビートの課題などにとても有効です。小さな子供も握ることができ、ゴムホースの弾力とビートを感じることで、音楽のエネルギーを感じることができます。
パラバルーン
パラバルーンは、グループレッスンの時などとても有効です。音楽に合わせ、ゆらゆらと動くパラバルーンは、音の膨らみやしなやかさを感じることができます。グループで活動するので、社会性や、協力性、他者と合わせることの楽しさも味わうことができます。
楽器以外でも、リトミックでは様々な教具を使い音を感じることができます。何より、わかりやすく、目で見てわかる、手や体の部分で感じることができるグッズが適しているでしょう。
楽器、グッズを使うときのポイント
それぞれの楽器や、グッズを紹介してきました。これらを使う時のポイントをお話しします。
楽器、教具で何を表現したいか
なぜその楽器を使うと効果的かの意味を念頭に入れてリトミックレッスンをおこないましょう。ジャンベなどはダイナミクスがとてもわかりやすい楽器です。クレッシェンド、デクレッシェンドを表現し、感じてもらいたいときに有効でしょう。カホンはリズム表現で使うことができます。音階がない分、十分にリズムだけを感じることもできます。
楽器演奏から講師が伝えたいこと
講師が各楽器を演奏するとき、伝いたいことがわかる演奏に心がけましょう。リトミックのねらいは様々です。「ダイナミクス「リズム」「音の高低」「休符」「」シンコペーション」など多岐にわたります。楽器の特徴を掴んで、上手に活用してリトミックに活かしましょう。
楽器や教具を使うことで身体では何を感じているか
その楽器を使って、体のどの部分で音を感じているか知ることも大切です。教具では実際の動きを目で見ること、手触りなどの細かな部分も感じることができるかもしれません。特に幼児のリトミックでは体で実際感じられる、目の前で見ることができることなどが、具体的に音楽を感じる第一歩になります。
鳴らす(演奏)ことの喜びを感じられるように
楽器を演奏することは思っている以上に楽しいものです。小さい頃から年齢にあった楽器に触れることはとても大切です。できたら、おもちゃではなく本物の楽器に触れることも大切です。また、成長とともに、楽器の扱いの話などをして、楽器の大切さを伝えていくのもリトミック講師には必要ではないかと思います。
楽器や、教具には大きな意味があり、その大切な意味を知っていて伝えることと、知らずに使うとでは大きな違いが出てきます。ねらいや、伝えたいこと、感じて欲しいことを明確にしてレッスンに活かしましょう。
まとめ
ここまで、リトミックで使える楽器や教具、使う時のポイントをお話ししてきました。簡単にまとめてみます。
リトミック指導に使える楽器
リトミックレッスンではピアノだけではなく、様々な楽器を使って有効に音楽を伝えることができます。私がおすすめの楽器は「ジャンベ」「カホン」「声」です。これらは、難しい演奏技術もいらず、むしろ自身の感じたままに表現するのには適している楽器といえます。
子供が楽しめる楽器
リトミックレッスンでは、子供にもどんどん楽器を演奏させると良いでしょう。子供が持ちやすく、扱いやすい楽器は適しています。例えば、タンバリンや、スズ、エッグシェーカーやオーシャンドラムです。どれも、無理なく鳴らす(演奏)ことができ、演奏の楽しさと達成感を味わうことができるでしょう。
楽器、グッズを使う時のポイント
楽器や教具を使ってリトミックをより良いものにする意識を持つことが大切です。ねらいは何か?考えて演奏しましょう。また、教具は音を感じる時、目で見て理解する時に有効です。幼児もリトミックには積極的に取り入れると良いでしょう。
リトミックは「ピアノを使って」と思っていた方、ぜひ、他楽器を使ってリトミックをやってみて下さい。また違った感じ取り方や、発見があるかもしれません。