ピアノ教室、体験レッスンの内容と見極めポイントを現役講師が徹底解説
ピアノを始めようと思った時、教室選びは重要です。せっかくピアノを習得したい!と思ったのに、教室が合わなくてピアノを楽しめなくなった、なんてことは避けたいですよね。後悔しないピアノ教室選びをするためには、入会前にできる「体験レッスン」で自分にあっている教室かを見極める必要があります。そこで今回はピアノ教室の体験レッスンの内容と見極めるべきポイントを解説します。ぜひ参考にしてみてください。
体験レッスンとは
まず、ピアノ教室の体験レッスンとは実際にどのようなことをするのでしょうか。解説したいと思います。
体験レッスン時間
レッスン1コマ分で行うことがほとんどでしょう。1コマとは30分くらい多いですが、中には40分、1時間という教室もあるようです。また、ピアノレッスンは個人レッスンであることがほとんどですので、体験レッスンも生徒、講師の1対1で行います。
料金はかかるの?
無料の場合が多いです。中には¥500、¥1,000くらいの体験料がかかる場合もあります。事前に確認すると良いでしょう。
体験レッスンの意味
体験レッスンとはピアノの体験、講師、教室の雰囲気を知ってもらうためにあります。講師側も短い体験レッスン時間で生徒様の思い、望み、なりたい未来をくみ取ろうとしています。また、お子さんの場合、お子さんの特徴、性格などもできる限り観察しています。このことによってもし入会になった場合のカリキュラムを組み立てます。つまり体験レッスンは通常のピアノレッスン(演奏を学ぶ)ではないのです。
気になる教室を見つけたら、体験レッスンを申し込んでみましょう。
体験レッスンのポイント
いよいよ体験レッスンを受けることになった場合のポイントをお伝えします。前述したように、体験レッスンの時間は30分位の事が多く、また何度も受けることは出来ないのでポイントをあらかじめ知っておくことは有効的といえます。
体験レッスン時に見極める3つの重要ポイント
- 円滑に体験レッスンをしているか
→NG例 準備不足が見てわかる
- 講師が話を聞いてくれているかどうか
→NG例 「うちはこうなんで」という態度、講師主体
- 前述したように、教室規約、方針が明確
→NG例 規約が明確でない、方針が決まっていないor方針が幅広い(これ要注意です4-2で詳しく解説しています)
進め方を観察
30分の体験レッスンで、ピアノに触れる→お話を聞く→教室説明(順不同)をできているか観察して下さい。3-1で述べたように体験の方にわかりやすく進めているかは講師の力量にも繋がってきます。
子供の様子を観察する(お子さんのレッスンの場合)
お子さんがピアノに興味をもっているのかを見ましょう。お子さん自身が楽しそうにしているかどうか、知らない場所、会ったばかりの大人に「○○しましょう」と言われても固まってしまうお子さんも多いです。「こんにちは」がやっとのお子さんもいます。教室では何もしなかったのに「楽しかった」というお子さんは意外に多いです。体験レッスン1回で「できた、できない」ではなくて、「やってみたいな」と「気持ちが動いたか」が大切です。もし興味を示さないようでもピアノに向いていないと決めないでください。その子に合ったピアノ教室、タイミングがくることがあります。
講師の声かけを観察する(お子様のレッスンの場合)
講師の話し方、お子さんへの声かけをよく聞いて下さい。「あれ?できないのかな」「なんでわからないの?」など、まだ初めてのお子さんにマイナスな声掛けをする講 師は、1発アウトです。また、声掛けとは違いますが、お子さんに合わせた椅子の高さにしない(ピアノ椅子は可変でき、座る方の高さに合わせられます)、お子さんのお名前を聞かない、呼ばない、などはよく観察しないとスルーしてしまいそうですが、こういう場面で細かな講師の配慮がわかります。
どんどん質問する
宿題の量、コンクールの有無、先生の指名制度、レッスン希望の時間の空き状況、レッスンの振替が出来るか、発表会の有無、月謝とそれ以外の費用、退会・休会のシステムレッスンなど。聞きたいことはあらかじめ準備しておきましょう。
体験レッスンのポイントをお話ししました。生々しい場面もあるかと思いますが観察ポイントを踏まえ、体験レッスンに臨んで下さい。
体験レッスンで分かること
教室の雰囲気
まず、教室、レッスン室の雰囲気がわかります。そのほか、実際通っている生徒とすれ違ったりすれば、どんなお子さんが実際通っているのか、何人くらい在籍しているのかも教室内の情報(例えば発表会などの集合写真が飾ってあるなど)で分かるかもしれません。これらも、教室を知る情報になります。
講師の雰囲気
大切なのが、講師の雰囲気です。声かけ、振る舞い、レッスンの進め方など2で解説したポイントをチェックしてみて下さい。
細かな質問が直接聞ける
H Pなどで情報収集する方も多いと思います。実際、体験レッスンに行って感じることも多いと思います。また、2-5でお話ししたように質問や、H Pではわからないこと、特定のお悩みや、聞いて欲しいことなどがあればどんどん質問しましょう。忘れないようにメモをして持っていくとよいですね。
実際に体験レッスンで分かることもあります。気になる教室は問い合わせをし体験レッスンに行ってしましょう。
入会への決め手とは
講師との相性
1番重視するべきなのは、教室や先生の雰囲気が好きになれるかどうかです。
習い事は「そこに行きたい」と思ってこそ長く続けられます。先生の対応に違和感を感じる時は要注意です。1件の教室だけでは比較する対象がなく判断しにくいため、2〜3件の教室をみて自分にあった教室を見つけましょう。
教室規約への納得
ピアノ教室には教室規約があります。これは生徒様に守っていただくルールで、これに納得がいっていないとトラブルの原因になることもあります。振替の有無、休会、退会のルール、月謝納入方法など。事務的な約束が多いです。基本的にご納得頂いてからの入会ではありますが、よく確認せず入会を決めてしまいトラブルになった例も・・・しっかり教室規約は確認しましょう。
イメージができるかどうか
講師、教室の雰囲気を見て、「ここでピアノレッスンをする自分(子供)」をイメージ出来るか、これもとても重要です。ピアノは長い付き合いになる習い事です。また、ころころ変えるのも良くはありません。したがって、何年も通えるか?という視点でイメージ出来るといいですね。
フィーリングも大切
フィーリングも大切です。「先生が楽しそうにレッスンをしていたから」「連絡や対応が素早く丁寧だった」なども選ぶ判断材料になります。直感で「なんかいいな」と思える教室は自分に合っている教室のことも多いです。また、その逆もあります。
ピアノ教室、体験レッスンの内容と見極め方のまとめ
体験レッスンの内容、ポイント
体験レッスンは30分間くらいが多く、料金は無料が多い。中には¥1,000くらいの体験料がかかりことがあります。内容は、子供の場合、ピアノに触れる、音で遊んだり歌を歌う、簡単に弾いてみる、などです。また、曲を教える普段のレッスンとは違い、ピアノへの興味、講師、生徒の見極め、教室説明なども時間に充てます。
ポイントは、講師の対応、声かけ、レッスンの進め方、方針などです。また、教室規約の内容が合っているか、自分に合っている教室と思えるか、などです。
入会への決め手とは
教室を決めるのは、生徒様ご自身です。(子供の場合保護者も同様)講師とのフィーリングは大きな決め手になります。ここをクリアすると、教室規約も納得しやすくなるものです。また自分に合う講師との出会いは、信頼関係が築けるのと同時に、ピアノレッスンもスムーズに進めることができます。スムーズに進むことでピアノのレベルアップにもつながります。
ピアノ教室の体験レッスンの内容、見極め方を徹底解説してきました。体験レッスンの内容が分かることであらかじめ確認したいことをメモしたり、見極めるポイントがわかったと思います。ピアノ教室が楽しくて、先生が大好きで通い続けるという習慣は素晴らしいことです。1人でも多くの方が自分にあった教室を見つけ、音楽に触れて、豊かな人生を送ってほしいと願っています。