ピアノを習う男子急増!ピアノを習う男の子の実態と、ピアノを習うメリットなど現役講師が徹底解説。
以前は「女の子の習い事」という印象が強かったピアノですが、最近は男の子にも人気があります。とはいえ、男の子にピアノを習わせようと思ってもスイミングやサッカーなどいった体を動かす習い事に比べ、ピアノは不安などと思っている方も多いと思います。今回は男の子にピアノを習わせるのに適した年齢や費用、男の子に習わせる時のポイントなどを解説します。
ピアノ男子、かっこいいですよね!!
ピアノを習う男の子の現状
男の子の割合
ピアノを習う方の割合は、全体で53.8%と高い数値を示し人気を表しています。 男女別の割合は、男性23.6%,女性 68.0%との統計結果が出ています。実際レッスン現場にいる私の教室では男の子と女の子の割合は4:6といった感じです。近年、男の子がピアノを習うことはよくあることになりました。私の息子も幼い頃からずっとピアノ男子です。
始める時期の平均
結果から言いますと平均して4歳くらいです。(当教室調べ)男の子は集中力の問題などから、保護者の方も様子をみて入会を決めているように思います。リトミック(1歳、2歳)から通う生徒は男女関係なく、男の子でも2歳、3歳からピアノへの導入の素地が出来ており無理なくピアノを始めているお子さんもいます。
男の子の生徒のピアノへの気持ち
男の子がピアノを習う・・・実際どんな気持ちでいるか、現場にいる講師の私はよくわかります。1番は「ピアノを弾くことが楽しい、ピアノかっこいい!」という気持ち。これは保護者からの希望ではなく自分の意思で楽しんでいることがわかります。弾けた時の喜びを(報酬)を心から喜んでいることがわかります。古い人間の私は、実は男の子がピアノを習うことを「女の子みたい」と友達に言われたり「カッコ悪い」と思われたりしているのかと思っていましたが、全くそんなことありませんでした。そんな考えは今の時代はほぼないようです。ちなみに息子に聞いてもピアノ男子を全く恥じていません。むしろ「俺、カッコイイ」といっています。笑
保護者の思い
男の子のお持ちの保護者はどんな気持ちでピアノを習わせるのでしょうか。1-3でも書いたように1番は「子供自信が習いたいといったから」とおっしゃる保護者が圧倒的に多いです。また「音感をつけて欲しい」「音楽を楽しんで欲しい」「頭が良くなるから」など。お子さんの人生を考え「ピアノが弾けることで世界が広がる」などという思いを話してくれる保護者さんもいます。
ピアノを習う男の子、実際にはとても前向きで明るい希望があります。どんどんピアノ男子が広がってほしいです。
ピアノはアスリート?!
ピアノを弾くには指を動かせば良いと思いきや、実は体を上手に使って弾いているんですね。私の経験からピアノを弾くのにむいているな、と思った特徴をお話しします。
手の大きさと手先の器用さ
手が大きい、は一般的に良いとされていますが、大きいだけで指が動かないという場合もあります。大切なのは指の動きや指先の感覚です。もちろん手が大きいに越したことはありませんが、さらに感覚が良いと強弱を表現したりすることを再現しやすくなります。また、指を早く動かす能力は運動能力であると言われており、遺伝的な部分あります。
筋力と体幹
ピアノを弾くためには、上半身に大きな筋力と体幹が必要です。体幹の強いお子さんはピアノの椅子に座って手を鍵盤においた姿勢で一目瞭然です。ご存知の方もいらっしゃると思いますがピアノ曲では10分、20分を超えるものもザラにあります。座っているだけではなく鍵盤の広がりに合わせ体を動かし演奏し続けるのです。それには効率よく筋肉を使う必要があります。これはまさにスポーツだなと思いますね。
手首、肘、肩の柔軟性
手首、肘、肩に柔軟性があると、演奏がしやすくなります、また音の表現にも有効ですし、ピアノ演奏における脱力は重要とされています。
持久力と瞬発力
2-2でお話ししたように、ピアノは曲の長さもそうですが持久力(忍耐)が必要なものです。3歳のお子さんでも可能であれば(集中力)ピアノの前に30分座ってレッスンします。小学校に入り45分の授業を受けるのに比べ、かなり早期から椅子に座る持久戦をするのがピアノレッスンです。
男の子にむいている理由
上述したように、身体の機能を思っている以上に使うピアノでは、運動神経や体幹などが発達していることが有利です。男の子はその点、体の作りがしっかりしている傾向にあると感じます。
ピアノは思っている以上にアスリートでしたね。ピアノ(音楽)は、もちろん身体だけではなく、大切なことはたくさんありますが、楽器演奏は「自分の体」がおこなう活動であるという面ではスポーツに近いですね。
男の子の好むレッスン
男の子の特徴を組んだ、レッスンをしてこそ「楽しい」「弾きたい」が引き出せます。どんなポイントがあるかご紹介しますね。
ゲーム感覚で楽しめるレッスン
男に子に限らず、小さなお子さんは集中力の長くは持ちません。そこで大切なのは短い時間で結果が出るというやり方。特に「結果重視」の特性を持つ男の子は「ここまで間違えずに弾けるかな?」など、終わりを設定するレッスンが、特に男の子に効果的です。ゲーム感覚で、次に進んでいくことも「弾きたい」と思わせるテクニックです。小さい頃の「ピアノを弾く」習慣は、のちにとても重要な習慣になります。始めはピアノがゲーム感覚でも良いと私は思います。
レッスンが、楽しい!!
メリハリのあるレッスン
男の子の褒め方のポイントは「やった事実」をほめる事。「できたね」「上手にできたね」と1つ1つの行動を認め、ほめること。でないとすぐにくじけてしまいます。競争心も強いので、モチベーションを上げるために、どっちが早いか競争するのがおすすめ。「先生と競争だ!」「先生、負けちゃった」も、ほめ言葉になります。男の子にとって、それをやったという事実が大事であり、内容やプロセスはさほど重要ではありません。したがって、「きれいに」や「上手く」できていなくても、強く叱らないことです。叱り方のコツとしては、「わかりやすく一言」で大切です。男の子は、叱られているときは、うわの空で耳に入っていないことも多いです。例えば、レッスン室で騒いでいたときなどは「周りの子に迷惑でしょ」ではなく「騒がないで」という方が分かりやすいですね。そして、機嫌の良い時などに「レッスン室で騒いじゃったよね。レッスン室で大きな声を出すととみんなに迷惑がかかるのよ」と論理的にお話しするとわかってくれます。
男の子の集中力
女の子より飽きっぽい習性があることは確かです。しかし、その理由だけで男の子はピアノがむいていない理由にはなりません。男の子は1つのことを深く追求する特性もあり、その時の集中力は大きな力を発揮します。
男の子ならでは特性を活かしたレッスンをすれば、大きく能力を伸ばすことができます。
男の子が習う費用と、音楽教室の選び方のポイント
実際男の子をピアノ教室に通わせる場合の費用や、教室選びのコツをお伝えします。
月謝、その他の費用は?
男の子だからといって月謝がわかる教室はありません。ピアノ教室の月謝の相場は¥6,000くらいから¥9,000くらいが多いようです。その他、教材(楽譜)入会金、施設維持費、発表会代、などがかかることが多いです。また、入会すぐでなくともピアノを購入することも考えましょう。
男の子が実際に在籍しているか
音楽教室の体験レッスンなどを受ける際、男の子の生徒さんは在籍しているか確認できるようならしましょう。講師も男の子の特性をわかってくれることが期待できます。また、レッスン室に発表会の記念写真などが飾ってあればチェックするのも良いですね。
ベテラン講師がいるか
男の子のレッスンにはコツがあります!
男の子の扱いには忍耐と体力がいる部分があります。また、声かけやアイディの幅も重要で、レッスン経験が豊富なベテラン講師の方が有利になることは確かです。もちろん若い講師も深く勉強し理解を深めている講師がたくさんいることも事実です。
男の子がピアノを習う場合のポイントはわかりましたか。ぜひ教室選びに役立てて下さい。
ピアノを習う男の子の実態と、ピアノを習うメリットのまとめ
ピアノを習う男の子の実態と、メリットをまとめてみました。
男の子、レッスンの現状とは
今のピアノ教室の現場では男の子の需要は高まっています。始める時期は平均で4歳くらいが多く、自身が「ピアノを弾きたい」と願う場合がほとんです。
男の子にピアノを習わせるメリット
ピアノを習う事は、音楽の習得だけではなく「習慣」「忍耐」「脳活性」などのメリットがあります。男の子の特性を上手く活かすことで、集中力を伸ばし大きな才能が発揮されます。男の子は専門性を追求する力が強く、ピアノに関しても大きな期待ができると言えます。
男の子が通いたい音楽教室とは
男の子をよく理解してくれている教室を探すと良いでしょう。目安は、男の子の生徒が多数在籍する、講師がベテランである事などがあげられます。また、体験レッスンなどに参加し、講師の思いを直接聞いてみるのも良いでしょう。
いかがでしたか。ピアノ男子、かっこいいですね!ピアノを楽しむ事に性別はありません。多くの人がピアノ(音楽)を通じて人生を楽しくしてくれる、1つの手段になってほしいです。