これはわかりやすい!ピアノの楽譜の読み方、楽譜の読み方のコツとポイントを、現役ピアノ講師が教えます。

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ピアノの楽譜を読むことが苦手という方いらっしゃいますよね。読譜にはコツが入ります。しかしコツを覚えてしまえば、スルスルと理解できるようになります。今回はその方法とコツをご紹介します。

平田先生

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基本的な楽譜の構成

    ピアノの楽譜の読み方は、最初は少し難しいかもしれませんが、基本を押さえると理解が進みやすくなります。以下に、基本的な楽譜の読み方を説明します。

    五線譜

    楽譜は五本の線で構成されています。この線を「五線」と言います。五線の上や下に線が追加されることもあります。(加線)またピアノ譜では基本的に両手奏をするため。この5線が上段(右手)下段(左手)といった形で2段になっています。この楽譜を大譜表といいます。

    音符

    音符は音の高さ(音名)と長さ(音価)の2つを示します。音符にはいくつかの種類があります。種類と長さは以下の通りです。

    全音符→4拍

    2分音符→ 2拍

    4分音符→1拍

    8分音符→1/2拍

    16分音符→1/4拍

    休符

    音が鳴らない休止部分を示します。休符にも音符と同様にいくつかの種類があります。

    全休符→4拍

    2分休符→2拍

    4分休符→1拍

    8分休符→1/2拍

    16分休符→1/4拍

    音部記号

    音の鍵盤での位置を決めるのが音部記号です。5線の左端に書かれています。この音部記号をもとに音名を読んでいくことになります。

    ト音記号

    高い音域(ピアノ右側)を示します。右手で弾く音符が書かれます。

    ヘ音記号

    低い音域(ピアノ左側)を示します。左手で弾く音符が書かれます。

    線と間の認識

    音符のたま(まる)は5線の線をまたがったり(線)、線と線にはさまれて(間)書いてあります。簡単に言えば、2種類しかありません。

    音符とは、音名と音の長さの2つを同時に示しています。このことはしっかり理解しましょう。

    • 音符を読めるようになる練習方法

    音符を読む練習は、ピアノの上達にとても重要です。以下に、音符を読む練習方法をいくつか紹介します。

    フラッシュカードを使う

    五線譜に音符を書いたカードを作成します。カード1枚には1音のみを書き、カードをめくってどんどん読めるようにしていきます。ト音記号とヘ音記号の両方を含めるようにしましょう。カードは楽器販売店などでも売っていますので、手軽に購入することもできます。

    ライン読み

    カード読みでは1音1音の音名理解が進みます。慣れてきたら、実際の楽譜を読むように流れで読んでいくようにしましょう。その時、音符の「たま」を前部と比較するライン読みを活用しましょう。ライン読みに関する教材は販売されており、ライン読みのトレーニングをすることで読譜が早くなります。

    初見演奏

    音符が読めたら、その音を最終的に鍵盤の位置に当てはめていきましょう。(弾く)ピアノには88鍵盤ありますが、音符はその88種類の位置を示しています。楽譜に書かれた音符の正しい鍵盤位置を弾けるトレーニングをしましょう。

    順を追って音符を読むようようにすれば、理解も追いつき確実に音符を読む力が身につきます。失敗の原因は一気に様々な情報を理解しようとすること起こるのだと思っています。

    音価の課題の練習方法

    音価とは、音の長さを示すもので音符の形でその長さは違います。音価を知ることで演奏の際、音をどのくらい伸ばすのか、どのように演奏するかがわかり、読譜には音価の理解が必須です。

    リズム練習

    手を打ったりしてリズムを把握します。頭で理解するだけでなく、体でリズムを打ってみる、声で歌ってみるなど、理解したことをアウトプットしましょう。

    ワークブックの活用

    音価を理解するためには、算数的な考えと理解が必要です。市販のワークブックなどを利用し書いて覚えるようにしましょう。

    リトミック

    音楽は頭で理解しただけではなく、実際体で動いてみることは芯から理解することに有効です。リトミックは音楽を体表現する音楽教育法です。リトミックを行い、理解を深めることは近道になります。

    視唱(ソルフェージュ)

    音符を見てその音を声に出して歌います。音階練習と同様に、ト音記号とヘ音記号の両方で練習します。音名(ドレミファソラシド)を正確に覚える助けになります。

    音価の課題は、読譜には必要です。音名を知り、同時に音価のトレーニングも行いましょう。

    なかなか読譜が理解できない理由

    読譜が難しいと感じる理由はいくつか考えられます。以下にその主な理由と対策を紹介します。

    基礎知識が不十分

    音符の名前や長さ、五線譜の基本的な構造が理解できていない場合、読譜は難しく感じます。基本的な音楽理論を復習しましょう。音符の種類、休符、五線譜の読み方など、基礎からしっかり学び直すことが大切です。

    練習不足

    読譜には反復練習が必要ですが、練習時間が不足していると上達が遅れます。毎日少しずつでも読譜の練習を続けることが重要です。フラッシュカードや簡単な曲を使って、定期的に練習を行いましょう。

    視覚的な混乱

    五線譜の複雑な視覚情報が一度に多すぎて混乱することがあります。楽譜を小さなセクションに分けて、少しずつ読み進めるようにしましょう。また、色分けされた楽譜を使ってみるのも一つの方法です。

    鍵盤と音符の位置関係の理解不足

    楽譜の音符とピアノの鍵盤の位置関係が理解できていないと、読譜が難しく感じます。楽譜の音符と鍵盤の位置を一致させる練習をしましょう。簡単な音階や曲を使って、音符と鍵盤の対応を確認します。

    聴覚と視覚の連動ができていない

    音符を見てその音をイメージできない場合、読譜が難しくなります。リトミックやソルフェージュ(視唱)を取り入れて、音符を見てその音を声に出して歌う練習をしましょう。

    楽譜を読むためには、様々な感覚的な部分も必要です。上記の練習方法を何度も取り入れ、芯から理解するようにしましょう。

    ピアノの楽譜の読み方、方法とコツのまとめ

    ピアノの楽譜の読み方の方法とコツをお話ししてきました。簡単にまとめてみます。

    音符を読む方法

    音符を読むためには、基本的な楽譜の構成を知った上で、カードやライン読みなどを使って音名を覚えていきましょう。何度も意図的に音を読む意識を忘れないようにしましょう。

    音価を理解する

    音価とは、音の長さを表します。音符の音価をワークブックなどで理解し、その後リズム打ちやリトミックなど身体で表現し、アウトプットしていきます。頭で理解したことを体でやってみることで、理解が深まります。

    なかなか読譜が理解できない理由

    読譜が難しい理由は、音符の種類やリズム、五線譜の構造など基礎知識が不十分であること、練習不足や視覚的な情報量の多さ、鍵盤と音符の位置関係が理解できていないこと、聴覚と視覚の連動ができていないことがあげられます。これらの原因を取り除くことで、理解が進むことでしょう。

    楽譜を読むのには、一定の時間がかかることは確かです。しかし言語と一緒で継続的に使うことで必ず読めるようになります。日々のトレーニングはとても大切です。

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    この記事を監修した専門家

    平田みどりのアバター 平田みどり 絶対音感が身に付くピアノレッスン講師

    ピアノ・リトミック教室HappyMusicのオーナー講師。4歳からピアノを始め、現役奏者の頃は年に100回近くのピアノ演奏、楽器店のミニコンサートへの出演などを行っておりました。
    現在は千葉県柏市・我孫子市にあるHappy musicのオーナー講師として、リトミック、ピアノ講師として活動中。
    幼稚園教諭免許・保育士免許・日本ジャックダルクローズ協会会員・リトミック認定講師資格・ベビーリズムマッサージ資格・ヤマハ指導グレード資格取得。

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