子供が習い事を嫌がる、その原因と、親がしてあげられる事を詳しく解説。
子供が習い事を嫌がっていて悩んでいる親御さんはいませんか。そこで今回は、子供が習い事を嫌がる原因から、親がしてあげられる事を現役講師がくわしく解説していきます。 この記事を参考にすることで、習い事を嫌がる子供にたいして適切に接する事ができますよ。
習い事、嫌だよー
子供が習い事を嫌がる原因
お子さんが習い事を嫌がる原因はいくつかあります。いくつかあげてみます。
習い事自体が楽しくない
子供の興味や関心に合っていない場合や、内容が難しすぎる、または簡単すぎるなどの原因が考えられます。また、他の習い事や遊びと比べて魅力的でない場合、つまらなくなって嫌になってしまうことがあります。
先生と相性が合わない
先生の教え方がわかりにくかったり、先生との相性が合わない、先生から叱られることが多いなどでモチベーションが下がってしまうことがあります。習い事は先生との相性も重要です。
成果が出ない
努力しても上達を感じられなかったり、周りと比べてしまい、自分のできない部分ばかり見てしまうとやる気を失います。また失敗を恐れてしまいチャレンジすることができなくなっている場合があります。
疲れている
学校や他の習い事で忙しい場合があります。体調が悪い時や、疲れているとやる気も出ず、習い事にいくことを嫌がります。
どの原因を見てもモチベーションが下がっていることがわかります。それは身体的なことや、心因的なこと両面があるようです。
子供が習い事を嫌がる深層心理
子供が習い事を嫌がる理由は様々ですが、深層心理を探ることで、より深い理解と適切な対応が可能になります。以下、いくつかの代表的な深層心理とその対処法をご紹介します。
興味・関心の不一致
そもそも、その習い事に興味がなくなってしまった、期待していた内容と異なっていたなど子供の気持ちが薄れている場合があります。その場合、子供の興味・関心を把握し、今の子供に合った習い事を選ぶことや、レベルが合っていない場合は、変更を検討するなどの対処が必要です。
自尊心・自己肯定感の低下
周りと比べて、できていないと感じることや、先生や親から叱られることが多く失敗を恐れてはいませんか。子供の中で劣等感が生まれ、習い事自体嫌になってしまいます。そんな時は、子供の努力を認め、具体的に褒めるようにしましょう。周りの大人が、子供を比べるのではなく、個々の成長に焦点を当てた見方をすることが大切です。また一緒に、自信がつくような目標を設定する事も良いでしょう。
人間関係の悩み
先生や友達と仲良くなれない、いじめや仲間外れを経験している事はありませんか。またお子さんによっては、習い事に行くのが恥ずかしいなどの理由もあるかもしれません。
子供の話をよく聞き、問題を把握しましょう。習い事の先生と協力して解決策を模索するなどして子供の居心地の良い環境を作りましょう。
疲労・ストレス
学校や他の習い事で忙しい時や、睡眠不足、体調不良などで嫌がる場合、休息時間を確保する、生活リズムを整えるなど体調を万全にできるようにサポートしましょう。
親の期待
親が過度な期待を寄せていたり、親の理想を押し付けていると子供が親の期待に応えようとプレッシャーを感じている場合があります。逆に、親が子供の習い事に無関心、成果を認めてくれないなども子供が習い事を嫌がる深層心理です。親が適切な対応をしてあげましょう。
いずれの場合も、大切なのは子供とじっくり向き合い、話をよく聞くことです。 子供の気持ちに寄り添い、一緒に解決策を探っていくことが、子供の成長を促し、再び習い事を好きになるきっかけとなるでしょう。
習い事を嫌がる子供にできる事
子供とじっくり向き合い、話をよく聞くことが大切です。その上で、以下の点に留意して、適切な対処法を検討しましょう。
原因を特定する
なぜ習い事を嫌がっているのか、具体的な理由を尋ねます。子供の表情や言葉に耳を傾け、本音を引き出せるようにしましょう。嫌がる理由がわからない場合は、先生や他の保護者に話を聞いてみるのも有効です。
子供の気持ちを受け止める
子供の話を否定したり、無理に励ましたりせず、まずは共感を示しましょう。「嫌な気持ちはわかるよ」「辛いよね」など、子供の気持ちを代弁する言葉をかけてあげます。子供の話を最後までしっかりと聞き、理解しようと努めます。
一緒に解決策を考える
原因が分かれば、一緒に解決策を考えていきましょう。子供の意見にも耳を傾け、選択肢を提示しながら、子供自身が納得できる方法を見つけることが大切です。具体的な解決策としては、レベルや曜日時間帯を変更したり、先生に相談したり、一時的に休む方法や、辞める事も提案に入れても良いでしょう。
励ましやサポートをする
習い事を続けたいという気持ちがある場合は、励ましやサポートをしましょう。具体的には、「頑張っているね」「上達しているよ」「応援しているよ」「何か困ったことがあれば、いつでも相談してね」など子供の努力を認め、具体的に褒めることで、モチベーションを高めることができます。
無理強いはしない
習い事を続けさせることが目的ではなく、子供が楽しく充実した時間を過ごすことが大切です。子供がどうしても嫌がる場合は、無理強いせず、辞めることも選択肢の一つとして考えましょう。辞めたとしても、子供の自主性を尊重し、将来再び興味を持った時に再開できる環境を整えてあげることが大切です。
子供の年齢や発達段階に合わせた対応を心がけましょう。子供が抱えている問題が複雑な場合は、専門家の助けを借りることも大切です。親子でコミュニケーションをしっかりと取り、互いを理解し尊重することが大切です。
習い事をやめるとこれまでの努力が無駄になる?
子どもが「やめたい」と言うと、親は少なからずがっかりします。そして「自分からやりたいって言ったのに……」と、やる気が続かない子どもに不甲斐なさを感じて叱ったり、これまでやった努力がムダになるとばかり「もっと頑張れ」と奮い立たせようとすることもあるのではないでしょうか。しかし「辞める」と決めたお子さんは大きな成長の岐路にいます。
得たスキルや知識は蓄積される
習い事を通じて得たスキルや知識は、他の活動や将来の興味に活かせることがあります。たとえば、音楽の習い事で培ったリズム感や集中力は、他の学問やスポーツにも役立ちます。
努力や継続の価値を学ぶ
習い事を通じて、目標に向かって努力してきたことや、今まで継続してきた重要性を学びます。この経験は、将来の様々な場面で役立つと思います。
自信の向上
習い事を通じて達成感を味わったことで、自信を持つことができます。辞める決断をすることも、自分で決めた経験となります。
将来の選択肢を広げる
習い事を通じて幅広い経験をしたことで、将来の選択肢を広げることができます。何が自分に向いているか、どんな道を進みたいかをより具体的に考える手助けとなったと思います。
習い事を辞めることは必ずしもこれまでの努力を無駄にするわけではなく、多くの面で子供の成長に貢献する要素が含まれています。親としては、子供がその経験をどう活かすか、次に何を目指すかを一緒に考え、サポートしてあげることが大切です。
子供が習い事を嫌がる原因と親がしてあげられる事のまとめ
子供が習い事を嫌がる原因と、その対処法をお話ししてきました。簡単にまとめてみます。
習い事を嫌がる原因
興味がなくなった、つまらない、習い事より楽しいことができた、など習い事に気持ちがなくなる場合や、習い事で、成果が出ない、人より劣っている、上手くできないなど自信が無くなるパターン、学校、他の習い事が忙しく体が辛いなどの身体的な理由など。理由の全てはモチベーションが下がっている、メガティブな心情があるようです。
嫌がる深層心理
上記で述べたようにモチベーションが下がっているのには具体的な理由があります。例えば、「先生に怒られた」「友達にバカにされた」「褒めてもらえない」「難しくて理解できない」など、引き金になる理由があります。その具体的な理由を引き出し、親子で話合い解決策を探すことが大切です。
習い事を嫌がる子供にできる事
子供が抱えている問題を引き出し、認めてあげながら話し合うことが大切です。問題が複雑な場合は、専門家の助けを借りることも大切です。親子でコミュニケーションをしっかりと取り、互いを理解し尊重することが大切です。
子供が習い事を嫌がるには必ず原因があります。子供をよく観察し、認めながら話し合いを取り入れたりして解決への道を進みましょう。時には休んだり、辞めたりすることも子供の将来のためには大切なことです。