ピアノを習っていると耳コピってできるようになるの?「耳コピ」の仕組みと習得方法を解説。
ピアノを習うことで、耳コピができるようになる可能性は高くなります。しかし、必ずしも耳コピができるようになるわけではありません。耳コピの仕組みと習得方法を詳しく解説します。
耳コピできたら、かっこいいし、便利!
耳コピってなに?
耳コピ(みみこぴー)は、音楽に関する俗語で、楽曲を聞き取ってそのとおりに再現することを指します。
音感の才能
耳コピとは音感の1つの才能で、音名が分かったり、音の隔たり(幅)がわかることで聴いた音楽を楽器で再現することができる能力です。聴いた音を楽譜に書き起こすためには音楽理論を知る必要があり、ここでは聴いた音楽を奏ることを前提で解説していきます。
耳コピに必要な音感とは
耳コピに必要な音感はズバリ「相対音感」です。もちろん「絶対音感」がある方は1つ1つの音名が瞬時にわかるので、耳コピは可能です。しかし耳コピは、絶対音感の方だけの能力ではないこと。むしろ、相対音感の方が重要になります。これは、音と音の隔たりを想定的に認識できる「相対音感」を持っている方が音程関係を聴き分ける能力が高いからです。
何歳まで習得可能なの?
上記で述べたように耳コピは「相対音感」を持っていることが大切です。「相対音感」は何歳でも習得可能です。確かに聴覚の発達が目覚ましい幼児期の習得が望ましいですが、大人になっても「相対音感」は習得することができる能力です。
耳コピで役立つこと
これは、なんといっても聴いた曲をすぐに再現(弾く)できることです。これは音楽をする上で優れた才能であり、また音楽を楽しむ1番の方法でもあります。しかし、聴いて弾ける事を繰り返すと「楽譜が読めない」弊害もあります。
耳コピとは音感の才能の1つです。耳コピができると音楽がもっと楽しく自由なものになります。
耳コピを習得するには
耳コピは、誰でも練習すれば習得できるスキルです。絶対音感を持っていなくても大丈夫です。むしろ、相対音感の方が重要になります。これは、ある音と音の音程関係を聴き分ける能力です。
早期からの音楽教育
音感を強固につけるためには、やはり聴覚の発達が目覚ましい幼児期に音楽教育を受けることをお勧めします。習得の1つの方法として早期の音楽教育が役に立つことは確かです。
音を感じる練習に有効な方法
音を聴き取る、感じる習慣をつけましょう。これは「リトミック」という音楽教育方法で習得可能で、なんと0歳からレッスンを受けることができます。音の高低、音の幅、音階、調性感、ニュアンス、リズム感などを体の芯から習得できるリトミック。リトミックは、後に耳コピの原点になります。
歌を歌う
聴いた歌を、どんどん声に出して(音程をとって)歌ってみましょう。これも耳コピと言えるでしょう。聴いた音を正確に声で再現する方法です。声帯は鍛えることができます。どんどん声に出して歌いましょう。
曲を意識して聴く
何気ない曲でも、音の上がり下がり、フレーズ、リズム、などを意識して聴く癖をつけましょう。音の上がり下がりは手を上げたり下げたりしても表現できます。普段から音楽を音の連なりとして聴くようにしましょう。
実際に楽器を奏でてみる
まずは声を出して歌うことがおすすめです。慣れてきたら、楽器でその音を鳴らしてみましょう。ピアノ鍵盤を押すだけですので、1番やりやすい楽器でもあります。聴いた音を鍵盤上で探してみましょう。
耳コピができるようになるには、個人差があります。すぐに上達する人もいれば、時間がかかる人もいます。しかし、諦めずに練習を続ければ、必ず耳コピができるようになります。
習得するときのポイント
耳コピは、誰でも練習すれば習得できるスキルですが、上達にはコツがあります。耳コピを習得するときのポイントをいくつかご紹介します。
調性を感じること
調性(キー)とは、簡単に言うと、「色」のようなものです。同じ洋服でも色が違えば雰囲気が異なるように、同じ「ドレミファソラシド」でも色(調性)が違うと雰囲気が違って聴こえませんか。また、「明るい」「暗い」調もあります。明るい調だけでも12調あります。この調性を感じることが大切です。
音名を知る
音には音名(ド、レ、ミ・・・)があります。音を聴き取り、その音名を楽器を使って鳴らし、知りましょう。また、音を当てたら音から音の幅(距離)も理解するようにしましょう。
リズム練習
音楽にはリズムがあります。聴いた音楽のリズム部分を真似して叩いてみましょう。曲を短く切って、聴く→真似するを何度も繰り返しましょう。
拍感を掴む
上記のリズムを真似する上で重要なことは、「拍」です。正しい拍感をもちましょう。またその曲の拍子を理解することも大切です。つまり、音楽の知識も同時に学ぶことは耳コピには重要なことです。
耳コピは、音楽をより深く楽しむためのスキルです。耳コピを習得することで、好きな曲を自由に演奏できるようになります。音楽の知識も知っておくと役に立ちますね。
耳コピの習得に大切なこと
耳コピを習得する上で大切なことを、私なりの意見で解説します。
本当は誰でもできる才能
耳コピは言葉の通り、コピー(真似)です。基本的に誰でもできることだと私は思っています。そこに辿り着くには、日々の音への意識です。この意識を持って習得に励めば耳コピはできるようになります。
感じる大切さ
4-1で話したように大切なのは「感じる」こと。この音は何か?次の音への幅はどのくらいか?調性はどうか?リズムはどうなっているか?など、様々なことを意識しましょう。難しそうですが、日々意識していると、音楽の形が見えてくるようになります。
音楽理論では語れないこと
耳コピは「感じる」ことが大切だと何度もお話ししてきました。例えば耳コピを理論的に習得しようとすると、自信が追いつけない部分が必ず出てきます。理論とはすでに分かっている人の目線で説明している部分が多く、身をもって感じていないとこはピンとこない場合がほとんどだと思っています。耳コピ、すなわち真似は、自分が感じて表現したい衝動が生み出すことだと思っています。音楽理論も大切ですが、自分自身が音楽を感じることを普段からすることのほうが大切です。
音楽を楽しむ方法の1つ
耳コピの能力は、演奏活動や音楽家にとっても大切な才能です。しかし、選ばれた人が選ばれた場面で披露するものではなく、普段から「楽器を演奏したい」と思ったとき耳コピは楽しく便利な才能の1つです。全ての方に音楽を楽しんで欲しいと思う私は、耳コピ能力を多くに人に持って欲しいと願っています。
耳コピは、音楽をより豊かに楽しむための貴重なスキルです。これらのポイントを参考に、ぜひ挑戦してみてください。
「耳コピ」の仕組みと習得方法のまとめ
耳コピの仕組みと習得方法を詳しく解説してきました。簡単にまとめてみます。
耳コピとは?
耳コピ(みみこぴー)は、音楽に関する俗語で、楽曲を聞き取ってそのとおりに再現することを指します。聴いた音を楽器で再現することを言います。聴いた音を楽譜に書き起こすには音楽知識が必要なのでここでの耳コピとはしません。耳コピは、絶対音感を持った方の才能と思われている方がいるようですが、絶対音感がなくてもできます。むしろ、音と音の音程関係を聴き分ける能力が高い、相対音感を持っている方の方が重要になります。
習得法とポイント
習得法としては、早期から音楽教育を受けるという当たり前の答えですが、他に日々、聴いた音楽を歌う、音名を知る、音を楽器で鳴らしてみるなどの習慣が大切です。
耳コピで大切なこと
耳コピを習得しようとたとき、音楽知識や理論も大切なことは確かです。しかし、それだけではなく自分自身で音楽を感じることが最も大切だと思っています。耳コピで大切な「相対音感」は大人になってからも身につきます。身につけるためには、音楽を観察することが重要です。
今は、耳コピを練習するための教材やアプリもたくさん出ていますね。自分に合った教材やアプリがあればそれも活用し、楽しく練習できるといいですね。