絶対音感を持つ子供の特徴?!絶対音感とは?詳しく解説
絶対音感とは、他の音と比べなくても、突然きこえた音の音名が分かる能力のことです。
非常にまれな能力であるがゆえ、神秘的なものとして捉えられています。もし自分の子供が絶対音感の持ち主ではないかと思う場面があったとしたら、その特徴を知りたいですよね。絶対音感という才能を詳しく解説し、その特徴をお伝えします。
絶対音感をもっている子供の特徴
音に敏感、音に反応するなどお子さんの何気ない行動から「絶対音感があるかも!?」と思われる親御さんも多いのでは?特徴をお話しします。
音に敏感。もしかして絶対音感があるの?
生まれつき「絶対音感」は一人もいない?!
絶対音感とは音を音名で認識することができ、尚且つ、楽器でその音を再現できる能力の事を言います。つまり生まれたてのお子さんが、音を「ドレミ」(音名)で結びつけて理解しなければ、絶対音感とは言いません。つまりこの音はドだよ、など結びつける作業をしなければ音を音名で答えられません。強いと言えば、「この音と、この音が一緒だ」とわかる、違いがわかるなど、聴覚の発達が優れている事が、特徴かもしれません。
先天性の可能性は大きい
絶対音感は先天性である研究結果が出ていることも確かです。1-1で話したように生まれつき聴覚が発達していて聴き取る能力が高い方はいるのは確かです。また、そのような能力があると気づいたら絶対音感のトレーンングをし能力を高めるべきです。聴覚の能力が高い特徴としては前述したように、音に敏感、音の違いに気づく、などがあげられます。
絶対音感は習得できるの?
はい、絶対音感は正しいトレーニングによってほぼ確実に身につけることができ ます。聴覚の発達が目覚ましい乳幼児期に適切なトレーニングによって身につきます。
生まれつき(先天性)耳が良いという遺伝性は特徴の1つです。しかしそれを「絶対音感」にするためには何らかのトレーニングがあるからなんですね。
絶対音感をもつと、どんな特徴が出るか
子供に絶対音感がつくと、どんな特徴が出るのでしょうか。私は現役ピアノ講師ですが絶対音感はありません・・・。ですので絶対音感を持つお子さんの才能には脱帽です。笑
音を言い当てることに何の難しさもない
現場で絶対音感のトレーニングをしていると、難なく音を言い当てる子供達。内心驚きをかくしきれません。「何で、そんなに悩まないで音がわかるの?」と質問すると「簡単だよ、その音(音名)にしか聴こえないよ!」と答えます。絶対音感のある子供にとっては難解な問題ではないようです。
様々な「音」を音名で認識できる
試しにサイレンの音、モーター音などを「何の音?」と聞いたことがあります。すると難なく同じ音の鍵盤を弾き当てました。つまり楽器の音以外も音名で答えることは可能なようです。
音を聴き取る時は、「絶対音感」スイッチを入れる?!
よく、「世の中の音が全部「ドレミ」で聴こえたら不便では?」といいますが、絶対音感をもっている生徒に聞いたところ、「音名で聴こうとスイッチを入れれば音名だけれど、普段はそう聴こうとしない」と話していました。絶対音感発動スイッチ、恐るべきです。
絶対音感は便利?不便利?
絶対音感トレーニングを現場でしている私からの答えは「便利」です。比べずして音名で音がわかるのですから、音楽活動に何の不便もありません。1つ注意点があり、自然に身につけた絶対音感は、“点”の絶対音感になってしまう傾向が高く、音の幅にあそびがありません。したがって、音のズレに対応できず「絶対音感があると、かえって不便だ」という人がいます。それは自然に身につけた絶対音感ゆえの不便さです。トレーニングによって絶対音感を身につける場合には、“面”の絶対音感を目指すことができます。「このへんからこのへんをドとみなす」と、幅を持たせるため、多少の音の違いを許容できる完璧な絶対音感を手に入れることができます。
絶対音感の定義は、突然きこえた音が音名で分かることです。この能力をもっている子供達は、絶対音感をもっていない私には、到底未知の世界の話です。
先天性の可能性を感じたらすぐにやるべきこと
もしお子さんの聴覚に何か才能を感じたり、我が子のために絶対音感を身につけさせたい親御さんがいたなら、何をすべきか?を解説します。
絶対音感は身につけることができます!
正しい絶対音感トレーニングを始める
できるだけ早い時期に絶対音感のトレーニングを始めて下さい。絶対音感習得にはタイムリミットがあります。それは6歳半までのリミットで、それまでに正しい絶対音感のトレーニングをしましょう。
ピアノを習う
ピアノレッスンでは、たえまなく音を読み、音を出すことを繰り返します。これもまた低年齢からレッスンを行うことで、音感がつきます。音楽を日常的に行っている方や、音楽学生であれば大体5~6割の人が絶対音感を持っている、と言われています。これは幼い時から継続的に音感教育を行い聴覚が発達していることから言えます。
再現できる楽器を購入する
絶対音感トレーニングには、正しい音を出せる楽器が必要です。トレーニングは日々習慣的にする必要があり、家庭にも楽器を用意しましょう。種類はピアノ良いでしょう。
絶対音感のトレーニングを始めるには
いかがですか?お子さんの聴覚の才能に気がついた親御さん、我が子に絶対音感を身につけたい方など、実際に身につけるための適切な方法と時期、期間などをお話します。
適切なスタートのタイミング
人は誰でも絶対音感を身につける可能性を持っていますが、成長とともに、その可能性を失います。人はありあまる可能性を持って生まれながら、一定期間、それを使う環境にないと、「それは不要な能力である」と判断し、その能力の発達を止めてしまいます。より必要な能力を伸ばすための仕組みです。身につけられる時期が限られている能力は、絶対音感以外にもあります。母国語の獲得も、その1つです。年齢が高くなってから学んだ言語は、母国語のようにはなりません。これは聴覚神経の発達に関連すると考えられています。
幼少期からの取り組み
上記のことから、絶対音感を身につけられるのは、6歳半までです。その年齢を過ぎると、トレーニングをしても絶対音感に到達することはありません。
正しい習得方法
絶対音感は適応年齢内に、適切にトレーニングをおこなえば、ほぼ確実に身につけることができる能力です。この適切なトレーニングがポイントです。適切ではないと、2-4でお話ししたように、凸凹とした聴き取りが身についてしまい、かえって音が窮屈になりかねません。
身に付くまでの時間
早いお子さんでは3ヶ月から半年で習得する方もいます。平均すると1年半から2年以内に習得することができます。
習得には一定の制限がある絶対音感。しかし、我が子の才能を引き出すチャンスがあるのなら試してみたいと思いますよね。
絶対音感がある子供の特徴のまとめ
絶対音感があるお子さんの特徴をお話ししてきました。まとめてみます。
先天性の可能性と、後天性のトレーニング
絶対音感とは、何もせずには確立されません。生まれつきの聴覚の才能の有無はありますが、絶対音感とは6歳半までの音感教育で身についていくと考えます。逆に言えば適切な時期に正しいトレーニングをするとほぼ確実に絶対音感は習得できます。
可能性と能力を見逃さないように
今回の記事を読まれている方の中には、「自分の子供に絶対音感の才能があるかも?!」という方もいらっしゃると思います。お子さんの可能性を信じ応援できるのは親の役目でもあるかもしれません。お子さんの可能性を最大に伸ばし将来に繋げてあげたいものです。
残念ながら、生まれてすぐに音名を言うお子さんはいません。しかし音に敏感だったり、音を気にする、同じ音に気づく、などお子さんの聴覚の才能に何か感じたらぜひ、絶対音感のトレーニングを受けることをお勧めします。